新教科「情報」「福祉」を
理科教育及び産業教育審議会が提言
専門高校教育の改善へ
「今後の専門高校における教育の在り方について」検討してきた文相の諮問機関、「理科教育及び産業教育審議会」は10月1日、新教科「情報」「福祉」の創設等を内容とする中間まとめを発表した。
家庭や農業、工業、商業など職業に関する専門な科で学ぶ高校生は全高校生の23・5%、約102万人に達する。これら生徒の学ぶ専門高校では、産業構造の変化や生徒ニーズの変化に応じて、これまでも特色ある学科・コース・類型等が設置されてきたが、近年の産業構造の激変や生徒を取り巻く環境の変化から、教育内容の改善が課題になっていた。
教育の改善・充実の基本的方向は(1)専門性の基礎・基本の重視と(2)生徒の個性を育て伸ばしていく教育の展開、を提言。
具体的には、
@「新しい専門的事項」を常に新たに構築する必要があることに留意し、より広い視点から教育内容をとらえる。
A情報化への対応として、今後の情報化社会を支える人材育成のため、専門教育に関する教科「情報」(仮称)を新設する。
B2015年には4人に1人が高齢者という超高齢化社会や福祉ニーズへの対応として、社会福祉に寄与できる人材育成のため、専門教育に関する教科「福祉」(仮称)を新設する。
C専門高校卒業後就職した者の8割以上が県内に就職していることを考え、産業界や地域との連携を強化する視点から、企業等外部からの寄付金によって運営される「地域連携講座」などを開設する。
D各学校の創意工夫を生かした教育の展開を図るため、専門教育の必修単位数を、現行の30単位から、25〜28単位に縮減する。
E原則履修科目についても、現行の枠組みに配慮しながら、単位数を削減する。
などの事項を改善の方向として示した。
(教育家庭新聞11月1日号から)