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スマホ時代到来(26) 〜今、大人が知っておきたいこと〜兵庫県立大学 准教授 竹内和雄

誰に相談する?

誰に相談する?
岡山スマホサミット
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 右のグラフは、「ネットで困ったときに誰に相談しますか?」と大阪の小中学生に質問したときの答えです。元中学教師として、悲しい結果です。中学3年生4人に聞いてみました。

‐先生にしないのは?

A 先生、どうせ知らないからなぁ。

B 私の担任50代でガラケー派

A 知らないのにネットのトラブルには食いつくよね。

C うん、暴走する。

D 次の日、学年集会。

A 誰のことかすぐばれちゃうから、かえってたいへん。

‐先生は警察より下?

B 警察は秘密を守ってくれそう。

C 解決方法知ってそうだし。

A 困ったら頼りになりそう。

B 先生には「だからLINEは危険だって言ったでしょ」って言われそう。

‐スマホは親より友達?

A 親はスマホは無知。親の知識はガラケーどまり。

B スマホ取り上げ!

C というより、友達の方がよく知ってる。

D ネットのことはネットで質問する。

A 「ヤフー知恵袋」とか質問したら、的確な答えが。

A うちの親は「信じてるからちゃんと使ってね」と任せてくれてる。

B うらやましい!

A 友達がスマホ取り上げられて家出した。

C え〜!

A それ以来、スマホのことはなぜか何も言わなくなった。

‐元教師はショックです

A 本当は先生に聞いてほしいときも。

B クラスでもめること多いから。

D 部活の先生にはよく相談する。

A 信頼できる先生なら相談したいかも。

C でも、いないなぁ。

大人として

耳が痛いです。

私もネットトラブルがあると学年集会でした。同じようなトラブルに悩む生徒のためでしたが、それを暴走と捕らえられていたとしたら悲劇です。

こういう状況を知ってからは、教員研修等で先生たちに、3つの言葉を子どもに常々話してほしいと頼んでいます。(1)いつでも相談に乗る。(2)暴走しない。(3)知ってる人を知っている。

特に(3)は重要で、相談先を常に確保しておくことがまず必要です。

 

【2015年8月3日】

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