次期学習指導要領では「実践力」により重点が置かれており、外国語教育においても「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能を総合的に伸ばす指導が求められている。そこで千歳市立勇舞中学校(北海道)3年生(5クラス約170人)は、生徒2人に1台のタブレットを活用して、テレビ会議型のオンライン英会話サービス「バーチャル英会話教室」(NTTラーニングシステムズ)による遠隔地の外国人と英語でやりとりをする取組を平成27年9月から半年間で計5回行い、事前事後の英語力の変化について検証した。
半年間・5回で
下位層が顕著に向上
オンラインでネイティブと交流。スピーキング力やモチベーションが向上した |
同実証授業では、生徒はペアで、プレゼンテーションしたいテーマを「勇舞中学校」「修学旅行」「千歳市」「北海道」「日本の元旦」から選択して、英語でのプレゼンテーションを準備。オンラインでネイティブにプレゼンテーションし、それについて相手から質問を受け、感想を聞くなどのやり取りを行う。
授業者の大畑洋平教諭は「実践回数を追うごとに生徒の達成感が高まり、学習意慾が向上した。伝える相手がいるため、英作文やプレゼンテーションに必然性が生まれ、期待感や意欲に繋がった。会話力テスト(※)の実践前後比較では、全体として語彙聞き取り・構文・総合の観点で会話力向上が統計学的に認められ、特に下位層では会話力の全般的な向上効果が確認され、中位層でも聞き取り力や構文理解力、単語理解力などの向上が見られた」と報告した。(※)VersantTM Junior English Test(ピアソン・ジャパン)
オンラインで英語体験
体験校を募集
NTTラーニングシステムズは、オンライン英会話サービス「バーチャル英会話教室」を無料体験できる中学校を募集している。これは、外国人講師とインターネットを介して遠隔で高品質な英会話学習をサポートするもの。レッスン満足率は95%、成長実感率は80%と高い効果が期待できる。
外国人講師は全員、英米等母国語が英語のネイティブスピーカーで、TESOL(英語教授法)修了等、経験豊富な人材が揃う。講師の80%超が海外在住。さらにバイリンガルの日本人講師も用意した。通学式英会話教室とも連携。
会話に直結したロールプレイを主眼にした教材は独自開発。安定した通信システムで高品質な英会話が可能だ。
客観指標のレベル把握はVersantTMと連携している。
【募集内容】国内の公・私立中学校5校程度にレッスン20回分(1レッスン同時最大5名の外国人講師が授業に参加可能)を提供。必要に応じて無線LANアクセスポイント1台【締切】4月30日(17時まで)【実施期間】発表(5月上旬を予定)後、12月25日まで【必要要件】(1)インターネット回線(最大100Mbps、無線LAN推奨)(2)PCまたはタブレット端末【応募方法】応募フォーム(www.ntt‐edu.com/news/20160316_post‐2.html)に必要事項を記入、メール送付。nttedu@nttls.co.jp
■選考の観点=▼課題意識=実験校として取組む理由・目的、対象とねらいなど▼具体性=オンライン英会話サービスの活用方法、目標や評価指標▼普及性=他校等における再現可能性
■成果報告=体験レポート等の提出。体験期間中、公開授業を1回実施。その模様は同社Webで公開予定。匿名を条件とした全体的結果等の公表を行う場合がある。内容や実践カリキュラムは公表する場合がある。
■活用事例=www.ntt‐edu.com/FT/report/post_6.html
【2016年4月11日】
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