映画で授業シーンに電子黒板やタブレット

地方創生ムービー"KUHANA(クハナ)!" 三重県知事も出演

"学校の今"盛り込み"現在感"を演出

桑名市立七和小学校1
桑名市立七和小学校2
授業シーンは桑名市立七和小学校で撮影した

「子供に元気を!大人に勇気を!町に夢を与える映画」をコンセプトにした地方創生ムービー2・0「クハナ!」の撮影が3月に行なわれた。

同作品は、人口減少や少子化のために廃校が決まった三重県桑名市の小学校が舞台。小学校最後の思い出にスタートしたジャズのビッグバンドが様々な困難を克服しながら全国大会へと突き進む。学校シーンでは、電子黒板やタブレットPC、校務支援システムやEラーニングのシーンが盛り込まれる。3月28日、撮影シーンを取材した。

監督・脚本は、大ヒットドラマ&映画「アンフェア」の原作者である秦健日子氏。ICTを活用したシーンでは、多岐川裕美演じる学校長が「廃校のお知らせ」を教育委員会からのグループメールで知るシーン、朝の打合せで教員がタブレットPCを持って教室に向かうシーン、帰りの会の後、児童がタブレットPCを充電保管庫にしまうシーン、家庭でデジタル教材を使って学ぶシーンが盛り込まれる予定だ。

教室シーンの撮影では、電子黒板にデジタル教科書を投映して、本文にマーカーを引きながら「(『ごんぎつね』の)ごんはなぜひなわじゅうを持ってきたのか」と質問。その理由を児童はタブレットPCに書き込んでいた。

授業シーンになぜ電子黒板やタブレットPCなどを盛り込んだのか。

秦監督は「廃校寸前の小学校がジャズバンドに取り組む、というと、数十年前のイメージを持たれてしまうことが多い。そこで、近未来でもない、過去でもない、2016年の今、まさに起こっているということを表現するために、授業や家庭でのICT活用シーンを盛り込んだ」と語る。学校のICT活用については「廃校の危機にある学校が遠隔でつながるなど、人が少なくても町の灯を絶やさない方法があるのではないかと考えている」と語った。

三重県の鈴木英敬知事も出演。公開は9月3日から。▼詳細=http://kuhana.jp/

 

【2016年4月11日】

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