教育家庭新聞は8月号で、教員と教育委員会を対象に、落としても壊れないタフなデジタルカメラ「STYLUS TG‐2」(オリンパス)のモニターを募集。多数の応募の中から25名が活用、多岐にわたるユニークな報告が集まった。その一部を「TG‐2」撮影画像とともに紹介する。いずれも、タブレット端末のカメラ機能では実現しにくい機能が授業に生かされている。日本のモノづくりの代表とも言える卓越した「カメラ技術」を体感できる「TG‐2」は、授業に欠かせないツールであると言えそうだ。
耐久性高く安心感
教育現場で活用するために便利な機能がたくさんありました。
もっとも重宝したのは、遠足や運動会など、落下や破損しやすいシーンでも安心して子どもに使わせることができる「耐久性」です。子どもに持たせることが多いので、教育現場において「耐久性」は最優先ではないでしょうか。
また、「TG‐2」の防水・防じん性は、プールや理科の実験、図工や書写など、汚れを伴うどんな活動でも安心して使うことができました。プールの時間、見学の子に「プールに入っている全員の撮影」を依頼すると、それまですることがなくて退屈そうにしていた子たちがいきいきと熱心に撮影をし始めたのです。これも、防水性があるからできた活動です。
英語活動で拡大掲示
英語では、スーパーマクロ機能を使って、普段見慣れた文房具を拡大掲示して「What's this?」の学習を行いました。見慣れたものでも、拡大すると、見え方が全く変わってくるので、「これは何だろう?」と意欲的になり、盛んに意見が出てくるようになったのです。リンゴやバナナの絵カードでは、この意欲はわきません。その場で教材を作ることができる便利さを実感しました。
授業記録にも
ミョウバンの結晶を ズームして観察 |
理科ではスーパーマクロ機能を活用し、プロジェクターに投影して「ミョウバンの結晶」を観察。ホンモノを観察できると、感動があります。小学校では理科室を使える時間が制限されていますが、スーパーマクロ機能を使えば顕微鏡がなくても皆で観察できるので、普通教室での授業の幅が広がりました。普段はiPadをよく使っていますが、ここまでのズームはできません。
撮影しておけば、授業記録にもなるので、学級通信に載せたり、次の時間に子どもたちと振り返ったりすることもできます。iPadがあればデジカメは不要と思っていましたが、この機能で考えが変わりました。
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■水生植物も安心して撮影
佐潟を歩きながら生物相を撮影 |
GPS機能で撮影場所を記録 地図データ(c)2014Google,ZENRIN |
氷点下でもスムーズに撮影 |
顕微鏡を使わずマクロモードで接写 |
年間を通して、校地内、学校近辺の水田、ラムサール条約指定湿地「佐潟(さかた)」などの生物相を観察している。
生徒5名の班にカメラ1台を配布、佐潟を歩きながら水生植物や水生昆虫などを撮影したが、各端子の差し込み口が二重ロックになっており、防水・防じん仕様のため、悪天候でも安心して生徒に持たせることができた。
「TG‐2」にはHDMI端子があるので、撮影後、教室に戻ってすぐに撮影画像をテレビ等に映すことができ、生徒の感動が薄れないうちに学習活動を展開することができた。(新潟県立新潟翠江高等学校 土屋英夫教諭)
■撮影場所を記録 GPS機能が便利
中学3年理科「エネルギー」の授業(技術科、社会科と連携)で、台風18号による琵琶湖や河川の増水の様子を撮影。防水仕様なので安心して活用できた。
それぞれの撮影箇所でGPSログをとっておいたため、どの場所で撮影したのかがすぐに分かり、膨大な写真の整理に便利で事後、教育用素材として活用しやすい。GPSコンパスが内蔵されているので、生徒の方位磁針の確認や補正にも役立つ。
中学理科教員研修では、琵琶湖上での水質調査・微生物撮影を行ったが、GoogleEarthで地点データを整理できる点がとても良い。双眼鏡と併用し、ズームして蜃気楼も撮影した。(滋賀大学教育学部附属中学校 太田聡教諭)
■氷点下でも 動きが円滑
小学校4年の体育・スピードスケートの授業でフォーム確認などのために撮影した。
この日の最低気温はマイナス14度。一般的なデジタルカメラは気温が低いとシャッターなどに遅れが見られるが、「TG‐2」は氷点下の活用でも快適に使うことができた。
雪中に落としても不安がなく、児童が撮影者になっても安心。(帯広市立柏小学校 荒井健教諭)
■接眼レンズに当て 顕微鏡写真を撮影
ちょっとした拡大提示であれば、顕微鏡を使わずにスーパーマクロモードの接写で十分であると感じた。撮影時、カメラのレンズが飛び出さないので、顕微鏡の接眼レンズにカメラを当ててそのまま顕微鏡写真を撮ることもできた。(桐生市立清流中学校 丹羽孝良教諭)
【2014年3月3日】
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