北海道の平成26年度当初予算の教育費は4673億8422万円で歳出額全体の17.2%にあたり、前年度比1.7%増となる。
新規事業の「スーパーグローバルハイスクール事業」には6396万円を計上。4校の指定校で外国人教員の活用や海外の高校等との連携を図り、国際的に活躍できるグローバルリーダーを育成する。
同じく新規事業の「いじめ未然防止モデルプログラム事業」には585万円を計上。いじめを未然に防ぐため、組織的・計画的な生徒指導プログラムを作成し、3校の指定校で先行実施する。
岩手県の平成26年度当初予算額は3年連続で1兆円超規模となった。これは3813億円の震災分の歳出によるもので、災害廃棄物の処理完了に伴い大幅な減額となったものの、普通建設事業費は対前年比4割程度増加している。これら復旧・復興に係る予算は、これまでと同様に国費で対応する。
教育費は1433億円で歳出額全体の14.1%にあたり、前年比1.7%減となる。被災地における文化芸術活動の支援として「海外文化交流連携事業」に新規で1160万円を計上し、海外において高校生が郷土芸能の発表などを実施する。
秋田県では平成26年度が「第2期ふるさと秋田元気創造プラン(仮称)」のスタートの年となるが、重点戦略の一つとして「未来を担う教育・人づくり戦略」を掲げている。そこで「少人数学習推進事業」には6億2858万円を計上し、小中学校の一部学年で実施してきた30人程度の少人数学級を中学3年生まで拡充する。新規事業の「スーパー・グローバル・ハイスクール事業」には1600万円を計上し、指定校の秋田南高校において将来的に世界で活躍できるグローバル・リーダーを育成する。
宮城県の平成26年度当初予算の教育費は2277億6363万円で歳出額全体の15.6%にあたり、前年度比2.0%増となる。
防災教育の充実を目指して「防災教育等推進費」に506万円を計上するほか、「防災専門教育推進体制整備費」として520万円を計上し、多賀城高校に防災系学科を開設の準備を進める。
また、キャリア教育をさらに広い視野から捉える「志教育」を推進するため「志教育支援費」に1411万円を計上し、児童生徒の発達段階に応じた社会性や勤労観を育成する。
福島県の平成26年度当初予算の教育費は2314億8400万円で歳出額全体の13.5%にあたり、前年度比3.9%増となる。
「人口減少・高齢化対策プロジェクト」など13の重点プロジェクトを進めていくが、「未来を担う子ども・若者育成プロジェクト」には316億1870万円を計上し、75の事業を展開する。その主要事業の一つ「被災した子どもの健康・生活対策等総合支援事業」には1億6542万円を計上。仮設住宅の子どもが安心して過ごせる環境づくりや、子育て世帯への健康相談・支援の訪問事業を推進する。
埼玉県の平成26年度当初予算の教育費は5222億7164万円で歳出額全体の30.2%にあたり、前年度比0.6%増となる。
新規事業の「トップを目指せ!『学校進学力パートナーシップ』推進事業」には848万円を計上。県立高校10校を推進校とし、大学や企業と連携して授業力向上プログラムを研究・実施し、推進校同士での情報共有が図られる。同じく新規事業の「スーパー食育スクール事業」には962万円を計上。大学等との連携を図りながら、食育の効果を科学的に実証し、指導の工夫・改善につなげていく。
神奈川県の平成26年度当初予算の教育費は5806億8800万円で歳出額全体の31.2%にあたり、前年度比1.2%増となる。
「特別支援学校の情報化の推進」には1136万円を計上し、27校にサーバ1台及びタブレット端末4台を、それぞれ導入するほか、分教室2校にはPC各15台及び電子黒板各1台を導入する。
また、「待機児童対策・地域子育て支援の充実」に向けて218億9808万円を計上し、平成27年度に本格施行が予定されている「子ども・子育て支援新制度」への円滑な移行が図られる。
横浜市の平成26年度当初予算における教育委員会の予算は882億9400万円で歳出額全体の6.2%にあたり、前年度比2.5%増となる。
コミュニケーション能力を養う英語教育の推進に向けて、新規に「英語教育における外部指標の活用」として1952万円を計上し、16校の小学校で6年に児童英検、30校の中学で3年に英検、全日制の市立高全校でTOEFL等を実施。また、グローバル社会に対応できる教員を育成するため、新規に970万円を計上し、教員の海外派遣研修が行われる。
静岡県の平成26年度当初予算における教育委員会の予算は2671億7000万円で歳出額全体の22.6%にあたり、前年度比0.2%増となる。
学力向上対策として新規の「学力向上推進事業費」に3億2060万円を計上。小学校の学習支援に「学び方支援非常勤講師」を配置するなど、小中学校の学力向上が目指される。
また、新規事業の「高校生アカデミックチャレンジ(高大連携推進)事業」には580万円を計上。県立高校と県内大学の連携により、高校生に大学での研究活動の機会が与えられる。
長野県の平成26年度当初予算の教育費は1983億5405万円で歳出額全体の23.4%にあたり、前年度比1.3%増となる。
「情報通信技術(ICT)を活用した確かな学力育成事業費」には5億2714万円を計上。県立高校における情報端末機器を活用した教育の推進には985万円の予算をかけ、モデル校3校に電子黒板やタブレット端末を整備し、授業を改善するための活用方法が探られる。また、校内ネットワークPCをWindowsXPから安全性の高いWindows8に切り替えるため374万円が計上された。
石川県の平成26年度当初予算の教育費は1033億4181万円で歳出額全体の22.0%にあたり、前年度比0.2%増となる。
特別支援教育の授業実践力を向上させるため、新規に160万円を計上し、6校の特別支援学校でICTを活用した指導方法の実践研究が行われる。
また道徳教育の充実に向けて新規に1900万円を計上し、「いしかわ版道徳教材映像資料」を作成するほか、小中学校30校を推進校に指定する。
京都府の平成26年度当初予算の教育費は2281億3600万円で歳出額全体の25.4%にあたり、前年度比0.9%減となる。
継続事業となる「子どものための京都式少人数教育推進費」には82億4368万円を計上。小学1・2年では2人の教員による指導を実施。小3から中3では学校や児童生徒の状況に応じて、習熟度別などの少人数授業、複数の教員によるティームティーチング、40人未満の少人数学級から選択する。
新規事業の「土曜教育推進事業」には900万円を計上。土曜日を活用した授業の効果的なカリキュラムや教材の開発などを行うための実践研究校を指定し、その成果の普及が図られる。
滋賀県の平成26年度当初予算の教育費は1323億8700万円で歳出額全体の25.7%にあたり、前年度比1.6%増となる。
いじめへの対策として関係機関との連携強化が図られ、スクールカウンセラー等の活用に6993万円、スクールソーシャルワーカーの活用に2088万円を計上するなど専門家を活用した支援を実施。
また、「いじめで悩む子ども支援事業」として4180万円を計上し、各地域に派遣された相談支援員が子どもや保護者からの相談にあたる。
大阪府の平成26年度当初予算の教育費は6961億6200万円で歳出額全体の22.7%にあたり、前年度比5.2%増となる。
新規事業として小中学校の「英語教育推進事業」には6075万円を計上。府内20校程度の小学校を研究指定校とし、フォニックス指導プログラムを開発。高等学校では「骨太の英語力養成事業」に2603万円を計上し、平成27年度から府立高校の一部にTOEFL@BTを扱った授業を導入するため、26年度は本格実施に向けた調査研究が行われる。
広島県の平成26年度当初予算の教育費は2459億8100万円で歳出額全体の26.1%にあたり、前年度比1.1%増となる。
重点事業の「グローバル教育加速プロジェクト」には新規で7780万円を計上。今後10年を見据えた広島県全体のグローバル教育の展開を構想し、グローバルリーダー育成プログラムの開発や先進校と連携した教員養成が図られる。
同じく重点事業の「生徒指導集中対策プロジェクト」には6889万円を計上。問題行動が頻発する学校に対し、学校支援プロジェクトチームによる集中的な訪問指導等を実施し、問題の改善を図る。
佐賀県の平成26年度当初予算の教育費は972億1290万円で歳出額全体の22.5%にあたり、前年度比0.5%減となる。
「学校教育情報化推進事業」には10億2630万円を計上。学習用PCの導入にあたり、生徒・保護者が購入しやすくなるよう育英資金貸付金の入学時加算を現行の10万円から15万円に増額。また、県立高校入学者を対象とした学習用PC購入費の貸付制度(5万円)を創設。「私立学校施設設備整備費補助」には1608万円を計上し、私立学校のICT教育機器や校内LAN環境の整備に対して補助される。
宮崎県の平成26年度当初予算の教育費は1166億6098万円で歳出額全体の20.3%にあたり、前年度比2.0%増となる。
新規事業となる「県立学校『教育の情報化』推進事業」には371万円を計上。これまで普通科高校を中心に整備したタブレット端末や無線LANの活用環境を専門高校や定時・通信制高校にも広げ、特別支援学校の無線LANの整備も図られる。
同じく新規事業の「連携型中高一貫教育推進事業」には53万円を計上し、県内市町村から「連携型中高一貫教育モデル地区」を公募する。
【2014年3月3日】