群馬県前橋市の山本龍市長は、11月25日の定例記者会見において、平成27年度までに市内すべての小・中・特別支援学校にタブレット端末を導入すると、明らかにした。現在、小・中・特別支援学校のPC教室には、デスクトップPCが導入されているが、これをタブレット端末と入れ換えて、普通教室で活用した授業へと切り替えていく。
教育委員長職務代行の奈良氏によると、これまでの授業を通じて、PCの基礎的な知識や技能、情報モラルなどを身に付けるという、国が示す情報教育の目標を達成してきたが、フューチャースクールなど国の事業や教育関連団体の取り組み、東京都墨田区や荒川区、佐賀県武雄市などの自治体がタブレット端末を活用してきた成果などから検討した結果、前橋市でもタブレット端末を導入し、普通教室の授業における活用を推進することが急務だと判断したという。
タブレット端末を活用する効果として、「画像の拡大や縮小、動画による疑似体験で、より分りやすい授業の実践」、「PCを活用する主体が教師から子どもに移ることによる協働的な学習の充実」、「プレゼンテーション能力など表現力の向上」などが期待される。
授業で1人1台が活用できるように、各校41台のタブレット端末を平成26年度と27年度の2年間で導入。1月には指定校である城南小学校と鎌倉中学校に先行する形でタブレット端末が配備され、授業での活用方法が探られる。26年度は小学校25校・中学校13校、27年度は小学校24校・中学校7校・特別支援学校1校に導入する。全校で約3000台を約5年間のリース契約で導入し、費用は約1億5000万円と想定している。
【2014年1月1日】
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