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標高で塗り分けた富士市の地形図指で しめしている場所が富士駅 |
iPadで表示した横浜駅前の 旧版地形図(大正9年)中央 の○印が現在地。 (※写真は合成したもので、 実際の画面では表示されません) |
登場以来、爆発的な普及を見せた携帯情報端末"iPad"。GISと相性がよいので、「電子教科書」ほど大掛かりなものではないが、様々な地図を加工して「デジタル地図帳」化を試みている。
お勧めは、地形図である。国土地理院がインターネット上で全国の地形図と、標高データを公開しているので「地図太郎」等のソフトを使えば簡単にカラフルな標高塗り分け地形図を作る事が出来る。塗り分けの間隔は1mから可能で、ある一定の標高以下のみを塗りつぶす事もできる。
また、フリーソフトの「今昔マップ」を使えば、大都市圏に限られるが、明治以後の古い地形図を切り出してiPadに載せる事もできる。GPSがついている端末ならば現在地が表示され、衛星写真の上に地図を半透明で透かす事もできる。
多少手間がかかるが、既製の「ハザードマップ」や、公共施設の分布図や、高い建物の分布もデジタル地図帳に載せられる。防災教育の教材としても有効なのではないだろうか。
伊藤 智章 静岡県立吉原高等学校教諭
▼プロフィール「高校地理・必修」の復活をめざし、超低予算、時間限定(50分で完結)、教科書準拠で実現可能な「パソコン地理実習」を広めるべく、失敗談を踏まえて「本音」で語る講習会を全国で実施。
http://www.itochiri.jp/
【2011年10月3日号】