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電子黒板の活用事例が紹介された |
シート型電子黒板を提供するプラスでは、教育委員会および小・中・高等学校の先生を対象とした「ICT教育セミナー」を、8月23日に東京都内同社ショールーム「+PLUS」にて開催した。
セミナーの第一部はLMS(学習管理プラットフォーム)の活用事例や、フリーICTツールの紹介など。講師は教育プログラムを提供するフジヤマカンパニーの山本大介氏と、同社取締役で北九州市立大学大学院マネジメント研究科(MBA)特任教授の藤村幸弘氏。
LMSの普及を担当している山本氏は、英国ピアソン社のクラウド型LMS(※)を例に、LMSがよく使われる場面として、小テストやドリルの作成、採点などの機能を紹介した。(※=学校運用や授業ニーズに合ったICT機能を選択したLMSシステム)
LMSを使えば、子ども用PCで問題に解答すると、採点結果がすぐに出る。教員は管理画面にログインすると、個別の児童生徒成績や問題終了までにかかった時間をリアルタイムに一覧できる。問題ごとの誤答傾向もひと目で分かる。岐阜の小学校では、この機能を活用し、授業途中に小テストを行い、まだ理解が不十分な事項を中心に授業を展開している。
iPadとも連携できる。iPadを生徒1人1台で活用している都内の中学校では、浮世絵で描かれた日本橋の景色と現在の景色(動画)を比較させ、意見や感想を書き込み、ヒントを与えながら考えを深め共有していくという授業を展開している。LMSはWeb活用やユーチューブ等動画活用が簡単にできる。また、テーマ別にフォーラムを作成、意見交換や情報交換を行うこともできる。
フリーのICT ツールを紹介
MBAではプロジェクトベースで体験しながらコミュニケーションを主体とした講義を展開する。MBAの講義ではiPadとフリーのICTツールを活用しており、その中から遠隔授業ができるツールやファイル管理ツールなどいくつか授業で活用できるツールを紹介した。藤村氏は「これらツールはすべて携帯から返信できる。MBAはビジネスと同じスピードで動くので携帯が使えると便利」と述べた。(表参照)
デジタルTVを 電子黒板化する
同社のシート型電子黒板「UPIC」とパッド型電子黒板「UPIC Notepad」の小中学校における活用事例なども紹介された。
「UPIC」はシート型の電子黒板だ。シート画面にアノト独自のdotパターンが印刷されており、ペン先の内蔵カメラで読み取る方式だ。
「UPIC Notepad」は、教室内を移動しながら書き込んだり、子どもたちが自席で書き込みながら発表することができるもの。デジタルテレビを電子黒板化することもできる。バーチャルポインターやスポットライト機能を使うことで子どもたちに注目させたい箇所も提示しやすい。
【2011年9月5日号】