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教員養成のためのモジュール型コア教材 http://jccerd.u-gakugei.ac.jp/より視聴、 各教育委員会や学校で研修に活用することができる。 |
「校務の情報化」eラーニングで研修する
平成18‐20年度「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」において、「教員養成のためのモジュール型コア教材」が作成された。開発チームは国立大学教育実践研究関連センター協議会を通じた大学間連携による複数の大学教員ら。
教育臨床編「教育相談の実際」、教育実践編「学校教育現場の実際と教師の仕事」、ICT活用編「教員のICT活用指導力」に分かれており、「校務のICTを活用する能力」についても取り上げられている。
「教育の情報化を推進する校務支援システム」では、宇都宮市における校務支援システムの概要と、システムの持つ各種機能の概要を通して、学校における校務の情報化の現状が紹介されている。宇都宮市では、80小中学校が教育センターサーバと専用LANで接続されており、メール機能、キャビネット機能、教材登録・検索機能、学校Webページの登録機能、学校図書館蔵書検索機能、教育資料検索・予約機能が活用されている。
「校務の情報化で学校組織の力が高まる」では、伝達事項(スケジュール管理や掲示板、出張・来訪者、回覧板、予約、文書作成)や出欠席管理の方法、成績管理と指導計画などが校務の情報化によりどう変わったのか、日野市の事例をもとに視聴することができる。
「学校の情報危機管理」では、東京学芸大学教育実践研究支援センターの新藤茂教授が情報セキュリティの確立にむけて、どのような心構え、体制、取り組みが必要になるのかについて解説しているビデオ映像を見ることができる。これらビデオ教材は左記URLより視聴、各教育委員会や学校で研修に活用することができる。
計算式の知識不要でエクセルを連携できる。 |
Excel連携帳票ツール
校務の情報化により、児童生徒名簿の活用や成績処理、学校保健事務、集金管理など様々なデータ処理がコンピュータで進められている。校務用ソフトウエアを検討、導入している自治体も増えてきたが、エクセルでマクロを使って集約・集計等をしている学校は多い。Excel帳票連携ツール「ePower/exDirector」(以下、「エックスダイレクター」)は、難しいマクロや関数を使わなくてもエクセルを簡単に効率的に活用できるソフトウエアだ。難しい帳票連携、自動集計システムを誰でも簡単に作ることができるので、様々なソフトウエアの導入費用をかけることなく本格的なシステムを利用することができる。
例えば、生徒名簿一覧を作成、それに各教科担任が成績を入力すると、個人の調査票にその数字やコメントが反映され、自動的に成績集計や通知表の作成を行うことができる。
また、省エネ法の改正により、各教育委員会は学校単位のエネルギー使用量を集計し、中長期計画書・定期報告書の提出が求められることになった。
「エックスダイレクター」を使えば、各教育委員会が報告書のフォーマット(Excel形式)を作成しておくことで、各学校はその報告書に記載し、規定のメールアドレスに送るだけで教育委員会の報告集計表に反映され、自動的に集計される。
アンケート集計や受発注管理、給食費などの徴収金管理、在庫管理、住所録の再活用などの集計が必要なものを誰でも簡単に使える「エックスダイレクター」の活用度は幅広い。
「エックスダイレクター」はサーバを使ったネットワーク型のシステムなので、学校規模、あるいは教育委員会単位の導入がおすすめだ。現在、アカデミーライセンス価格を検討中で、7月には発表予定だ。
問合せ=テプコシステムズ 営業本部 Tel03・6364・1125 http://www.tepsys.co.jp/
持ち帰りPCが学校と同じ環境で安全に仕事できる。 |
情報漏えいはシステムを防ぐ
学校現場で校務処理のPC活用が進む半面、情報漏えい対策は重要な課題のひとつだ。使い勝手と安全面の両面を満たす情報漏えい防止対策が望まれている。
情報漏えい防止セキュリティソフトウエア「ePower/セキュアBizクライアント」(以下、SBC)は、その両面を解決できるシステムだ。SBCを、今使っている教員用PCにインストールするだけで、重要情報の漏えいのリスクから教員を守ることができる。
通常、校務用PCは持ち出し禁止とされている場合が多いが、SBCの導入で校務用PCをシンクライアントと同等の環境にすることができ、自宅でも学校環境と同様の環境で仕事を進めることが可能になる。
自宅からIDとパスワードで校務サーバにアクセスすると、学校と同様の環境で仕事ができる。万が一PCを紛失、あるいは置き忘れ、盗難されたとしても、PCの電源をオフすることにより作業データは一切残っていないため、情報漏えいの危険を防ぐことができる。
また学校現場では、校務処理モード(仮称)と成績サーバ等の重要情報処理モード(仮称)の切り替えをワンタッチで行うことができる。校務処理モード(仮称)では、日々のメール、インターネット、Excelなどの使い勝手はこれまでとは変わらない。一方、成績サーバ等の重要情報処理モード(仮称)で重要な情報を取扱う時には他のサービスは一切利用出来なくなる。
さらに、暗号化やウイルス駆除など既存のソフトウエアと共存できるため、これまでの資産を活かしてシンクライアントと同等の安全性を保持することができる。
SBCはもともと、安全に社外にPCを持ち出して仕事を進めるためのニーズから企業向けに開発された。現在約30社の導入があり、その性能は既に証明されている。学校や教育委員会からの問い合わせが増えたことから文教向けに提供をスタート、現在アカデミーライセンス価格を検討中で7月には発表予定だ。
問合せ=テプコシステムズ 営業本部 Tel03・6364・1125 http://www.tepsys.co.jp/
【2010年6月5日号】