うちは軍用地だったのか! 目黒区立第一中学校 荒川美奈子先生 |
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中学3年生の選択授業で1、2学期、コンピュータを用いた株式売買のシミュレーションを行ったという目黒区立第一中学校の荒川美奈子先生。 「実は、あまりコンピュータは得意でないんです」と話すものの、3学期には、社会科教員向けのメーリングリストに飛び込んできた案内をもとに、GIS教材活用の実証実験に沿った授業を展開するにいたった。 年明けには、目黒区東部における土地利用の変化を課題とし、GISを用いた地理・歴史の調べ学習を進めた。導入として、区の資料をもとに「駒場」「大橋」「菅刈」など地名の由来を探った。「駒場」の「駒」は馬を、「場」は牧場を意味すると知る。そこで、学校周辺は昔、牧場であったのだと、生徒たちは資料の文字を目で追った。 「駒沢練兵場も、競馬場前という地名も、馬に由来するのかな」。早速、生徒たちは日本地図センターのアプリケーションソフトSchoolGISで昭和5年と現在の変容を確認することとなる。まず、学校周辺の地図に、学校、駅、店舗といったアイコンを入れる。アイコンをそのまま表示させ、昭和5年の地図をモニター上に映し出す。 「うわっ、うちのある場所って昔、軍用地だったんだ」生徒たちは身近な地域の変容に驚きを示す。そして他地域の軍用地や農場・競馬場にも目を向け、地図データを色づける。 色をそのままに、再び現在の地図を表示させると、ほとんどが学校・病院・公園に変化していることを確認。 「水はけのよい高台の地に適した土地利用と、戦後に公共施設の建設が進んだことへの気付きを提供したかった」と荒川先生はいう。 高校受験シーズンには、1週間の行動を3時間おきにプロットし、地図データ上に自らの辿った経路を線で繋いでみるという作業も行った。この際、受験した高校のある場所にアイコンを書き入れたり、曜日毎に色をつけたりし、自分の行動を追跡した。 c |