キックオフセミナーが開催
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25地域600校を高速回線で結び、動画像のやりとりやテレビ会議システムを活用した学校間連携の研究を行う「マルチメディア学校間連携推進事業」(学校インターネット2)のキックオフセレモニーが10月31日、三鷹市教育センターで開催された。同事業は、平成11年度の補正予算で立ち上がったもので、600校を結ぶネットワークがほぼ完成し、記念式が開催されるにいたった。各学校では、平成14年度まで高速回線を用いた学校間連携について、研究をする。
通信・放送機構の松浦雅洋理事は、この事業の内容に触れながら、この日のセレモニーが「マルチ通信キャスト技術で、全国600校にライブ配信される」と挨拶。また、文部省中学校課の徳久治彦課長は、「高速回線を自由に使える環境は欠かせない。本日ご覧頂いている先生方には、高速インターネットのメリットを十分活用していただいて、4万校の模範となってほしい」と今後の方向性を指摘。郵政省高度通信網振興課の千葉吉弘課長も「ITを活用した教育は重要。ツールをさらに活用して新時代への礎を作ってほしい」と述べた。
また、通信・放送機構の大島克己主任研究員が事業の趣旨説明を行い、「学校インターネット2には教師用と児童・生徒用の新しい教育用ポータルサイトがあり、教育専用の検索エンジンも載せている。動画データをふんだんに盛り込んだサイトもあり、ネットワークトラブルに対してのFAQもある。さらに、学校間連携支援マッチングシステムとして各学校がテレビ会議をしたいときに登録すると、希望する相手校が見つけられるようになっている」と事業のポイントについて話した。
続いて、4か所をテレビ会議システムで結んで意見と映像の交流。北海道旭川市立緑が丘中学校の生徒は「他の学校の生徒会の人とテレビ会議で交流したい」とはにかみながら。群馬県大田市立東中学校の生徒は、インターネットの利点については、「いろいろな情報が手に入る」こととしながら、ホームページ作成については、「文章を練るのが大変でした」と元気良く答えた。また、沖縄からは那覇地域ネットワークセンターにある動画像のコンテンツを放映。美里天文台のある和歌山県美里地域ネットワークセンターでは、インターネットで遠隔操作できる天文台の映像を映し出しながら、「学校インターネットのための天文台を海外にもおきましょう」と要望した。学校インターネット2では、海外との交流促進のため、サーバー対応型の翻訳ソフトも11月に完成し、活用できるようになっている。
(教育家庭新聞2000年12月2日号)
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