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高校英語の授業 |
今回の視察では、指導員による教育実習生への実習の進め方に関する最初のオリエンテーション、教育実習生による英語や国語、理科などの授業とその後の指導員との話し合い、など参加者を2グループ程度に分けて盛りだくさんの場面を見ることができた。
実習生による英語の授業を視察した。授業はすべて英語で行われる。
ヘルシンキノーマリセオ高等学校はレベルが高く、中学校の成績が9以上でないと入学できない。同じ校舎に中学校もあるが、そのうちノーマリセオ高校に進学できるのは3分の1程度だという。
フィンランドの高校は単位制、5〜6学期制で高校修了に必要な最低単位数は75。このうち英語の必修単位は6単位(1単位=45分×38h)、英語の教科書のレベルは高い。
実習生が実物投影機やPCを使いながら授業を進行していく。映画のビデオをスクリーンに数分間投影後、必修最後の単位(コース)の教科書In Touch(WSOY社)に関連したプリントを生徒に配る。プリントには「海外に行きたいと言っている彼女への対応の仕方」など同じテーマについて異なる見方・感じ方が書かれている。そのプリントを見ながら生徒がペア、グループで英語で話し合う。
中学英語の授業 |
続いて、他の教材を投影、What do you think "sexy"?などと生徒に問いかけていく。文法や語彙のチェック、詩の学習も間に入れられている。指導員は教室後方に座って見守っている。教科書やワークブックを題材に、「君はこのテーマについてどう考える?」という授業だ。訳読や文法・単語の暗記だけの授業とは異なる。
スクリーン映し出された「ホームワーク」の内容。教科書の3ページを読んでくること、自分でlimeric(こっけいな内容の5行詩)を書き、その日の午後9時までにメールで実習生宛に送ること、とある。
ユバスキュラ大学附属中学校での教育実習生による3年生の英語の授業も視察した。授業はすべて英語で進行。映画など生徒が興味を引く事柄についての問いかけ、リスニング、ペアワーク、穴埋め問題・語彙チェックなどと展開。授業後、指導員と実習生で1対1でその日の授業の振返りをした。指導員は、「インドに行った話などあなが(実習生)が自分の体験を語ったのは良かった。また、that,whichなど関係代名詞の説明はとても良かった。しかし、問題を解かせる時に何分でと、時間を区切った方がいい。また、生徒が間違っても単に間違いを指摘するのではなく、・・」などとアドバイスした。
【2010年3月14日〜21日フィンランド教育視察レポート】