株式会社インフォテック Rシステム事業部
7月17日に文部科学省から緊急地震速報周知に対する通知があってから問合せが増え始め、9月に入ってからは学校や教委、自治体から問合せが殺到しているという株式会社インフォテック(本社 東京都)。同社の角田勉氏(代表取締役・NPO法人リアルタイム緊急地震情報利用協議会理事)は、「軽自動車並の料金でベンツ並のシステムを提供している」と述べる。緊急地震速報連動システム「Rシステム」の特徴と学校向けの仕様について聞いた。
自社サーバー採用 暗号化 データ圧縮で安全・迅速に
インフォテックではホテルや建設会社、ガス会社など様々な企業に緊急地震速報と連動した「Rシステム」を提供しています。それぞれの企業に必要とされる機能は異なりますが、それらに対応できる開発力が、当社の強みです。
学校向けには、学校放送と連動したシステムを提供しています。地震が起こったときは、学校放送システムが自動的にオンになり、警告音と「まもなく強い揺れが起こります」などの音声が流れます。
地震は起こってから被害が起こる時間が非常に短いので、如何に素早く気象庁からのデータを学校に届けるか、がポイントです。「Rシステム」は、サーバに届く気象庁からの災害情報を分析、地震に特化した情報だけを暗号化し、各校の受信端末に送信します。暗号化することで、悪意ある擬似信号の配信を防御できます。また、データは特殊な方式で圧縮されているため、数千台程度ならば、各学校へは平均約1秒程度で配信されるのが「Rシステム」の特徴です。「暗号化」「データ圧縮」できるのも、サーバと受信端末両方を提供できることの強みです。
学校や塾など教育機関で必ず実施される非難訓練ですが、「Rシステム」ならば、緊急地震速報を想定した避難訓練も可能です。携帯電話などからサーバにログイン、IDとパスワードで入れば、擬似信号を出して避難訓練ができます。
また、ログが残せるため、いつどこで緊急地震速報が配信されたか、ということも追跡調査できます。事後に「速報がなかった」と苦情が出るなどの事態もあるかもしれません。その時確認する方法が確実にあることも公的機関の務めではないでしょうか。
既に私立中・高等学校で導入済 学校ニーズにあわせた開発も
学校関係では既に導入も開始しており、東京都内の私立中学校・高等学校や大学では既に稼動が開始しています。学校ニーズにより必要であれば、速報が届くと同時にエレベータや電気・ガスを止める、など様々なオプションも可能です。また、特別支援学校など、音声情報だけでは不十分な災害弱者に対しては、表示機器の設置をお勧めします。理系の大学などでは既に「地震計」を所有している学校がありますが、その地震計と連動させることで、より確実で迅速な情報提供も可能になります。
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【2007年10月5日号】