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教員研修支援プロジェクト報告
デジタルコンテンツ活用コース

”すぐに使える”デジタルコンテンツとは


PCを操作せずファイルが開く

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  デジタルコンテンツには様々なものがある。教科書準拠の有料のものや、ネット上にある無料のコンテンツ、各教育委員会が教委サーバに用意したコンテンツなどだ。

 また、ITツールを用いてコンテンツを教員自身が制作、あるいは使いやすいようアレンジする場合もある。「デジタルコンテンツ」コースを選択した各教委では、様々な最新ツールやコンテンツを用いた授業提案・研修が行なわれた。「デジタルコンテンツ活用コース」が実施されたのは、関東地区では神奈川県・野田市、関西地区羽島市・恵那市・加古川市・河内長野市・交野市・岸和田市。

「ICタグシールプリンタ」でコンテンツ作成
 岐阜県恵那市では、ICタグシールプリンタ「ピットパット」を活用した授業提案が紹介された。講師は西川治氏(ブラザー梶j。

 恵那市は自然豊かな町だ。その恵那の自然をマップにまとめ、シールプリンタで印刷したICタグを貼った各地の写真を読み取り機にかざすと、その写真の紹介ファイルが即開く。予め登録しておいた教材を、アプリケーションに関係なく瞬時にコンピュータ上に表示できる、という仕組みだ。

教材登録など授業前に準備をしておけば、授業中、アプリケーションの立ち上げなどに時間をとられることなく、プロジェクタなどで投影されたスクリーンにコンピュータの画面を映し出すことができる。その後実際に「恵那の自然」「恵那の観光」などをテーマに各グループがコンテンツを制作、発表を行なった。参加した教員は「楽しかった」「つい夢中になった」と感想を述べた。

教科書準拠教材、ネット上の無償コンテンツを紹介
 WEB上にも無料コンテンツは豊富だ。無料で利用できる反面、必要なものを事前に準備しておく手間が必要でもある。また、「すぐに使えるITコンテンツ」として評価の高いのが、教科書準拠教材だ。岩脇崇氏(パイオニアソリューションズ梶jは、それらデジタルコンテンツの紹介を電子情報ボードを用いて行なった。

漢字の書き順のソフト
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 無料コンテンツとしては、教育情報約27万件が登録されている「教育情報ナショナルセンター」
(以下NICER http://www.nicer.go.jp/)や「IPA教育用画像素材集」(http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/)を紹介。NICERは、教科書の目次で検索でき、その分類は学習指導要領に基づいている。有料コンテンツとしては、光村図書による小中学校の教科書準拠教材「国語デジタル教科書」や小学校英語副読本に準拠した東京書籍の「デジタル掛図」、中学校英語教科書完全準拠の「NEW HORIZONデジタル教科書」などが紹介された。

 岩脇氏は「小学校教科書は平成17年度版より改訂、中学校教科書は平成18年度版より改訂されており、それに対応した教科書準拠のデジタル教科書は一部の教科書会社のみの対応だが、次回の改訂にあわせてより多くの教科書準拠コンテンツが出てくる」と今後の方向性を述べた。

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