横浜市立大岡小学校
3者で“学び”創造 地域もボランティアで協力
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「ひらかれた学校」をテーマに、地域・家庭・子ども・教師それぞれが共に、「新たな学び」を創造するという試みの実践が、横浜市立大岡小学校(飯住良夫校長、児童611人)で行われている。昨年度から取り組んでいる「わがまちの学校づくり支援事業」であり、従来の教科の枠組みをこえた、5つの新しい枠組みからその実現を目指している。
新しい枠組みとは、1総合的な単元2深める学習3はげみ学習4なかよし活動5いきいき活動、の5つ。これらは「子どもの側に寄り添って学習の展開を考えた、子どもの個性を生かせる方法として考えられた結果」と説明するのは、同校教務主任の矢津誠教諭。「子どもにこだわった」という。
これにより固定的な時間割は廃止し、ほぼ毎週末に翌週の時間割を学年だよりで連絡する、というスケジュール。さらに従来の教科による通信票の構成も大きく様変り。新しい枠組みと、それぞれの努力目標、達成度などを、数値よりも文章による記入を重視。「子どもの学びや生活を支えるためのツールという考えで、担任だけでなく子どもに関わる教師みんなで作成します。また保護者の記入欄、子ども自身の記入欄もあり、次の学び・生活を作っていくためのもの」(同)
同校の描く「ひらかれた学校」とは、子どもの実態と、教師の願い、保護者・地域の願いの3点のピラミッドで形成される。開校127年という歴史と共に、地域との結びつきの強さは校舎の作りにも見られる。14年前の校舎新築時に、地域から170項目の要望が提出され、「家庭の延長で子どもたちが生活できる校舎を」と、全体が「家」のイメージでまとめられた。
現在、同校の教育を積極的に紹介し、地域の理解を求める「オープンスクールデー」や「来て!見て!やって!週間」を実施。さらに各人の得意な分野で学校に協力する、教育ボランティアを募集し、クラブ活動の指導や実技・演習に参加してもらっている。現在約300人が登録している。
他にも、スポーツフェスティバル、文化祭なども地域・保護者と共に創り、参加から参画へと転換した。
(教育家庭新聞99年8月21日号)
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