大谷中学校・高等学校
マルチ学習システムの活用
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↓コンピュータもあるLL教室
100年近い伝統を持つ大阪市私立大谷中学校・高等学校は、完全中・高一貫教育の女子進学校。同校では今年3月、新校舎の竣工を機に、LL教室を増設しLLシステムとコンピュータを融合した、松下通信工業の「マルチ学習システム」を導入した。
導入に当たっては、他のメーカーのシステムも比較検討したが、最終的に松下通信工業に決定した。
「音声教材をオーディオサーバーに蓄積し、自由に引き出せるのが魅力だった。」と英語科の雪矢敏明先生。
これまで古いシステムの入ったLL教室があったが、クラス数が増えたことにより会議室に転用するなどしたため、ここ数年は使われなくなっていた。
同校は、東大、京大など国立大への進学者も多くきめこまかな学習指導のため、標準コースと特進コースの2コースを設置している。そしてLL教室は、高校の標準コース1年生のオーラルコミュニケーションで週2回5クラス、特進コース2年生で週1回2クラスで、活用されている。
また、中学校は各クラス週1時間ずつ、英会話の時間があり、1クラスを2分割してネイティブの講師と英語科の教員でティームティーチング。必要に応じて、LL教室を使っている。
大谷中学校・高等学校の校舎↓
「生徒にとっては、ヘッドホンを通して自分の声が他の生徒に聞こえるのが新鮮なようで、教師にとっては生徒の活動を掌握しやすい。
まだ、どのように効果が上がっているとは言えないが、少なくとも授業の活性化にはつながっている、と感じている。システムに慣れてくれば、もっと活用できる部分があるだろう」という。
普通教室のような感覚で使えるように、生徒用の2人掛けブースの上は平になっている。ブースの正面の位置に透明なガラスが埋め込まれ、モニターやキーボードはその下に収納され、ブースの中央下にそれぞれ2台のコンピュータが置かれている。
コンピュータは48台あり、校内にあるインターネット接続用のサーバーを通して、インターネットに接続している。
人口や産業、食物など英語の教材を、インターネットで調べて生徒に提示したり、ソフトで英検受験のための練習などをさせている。
同校は来年、医学系に進みたいという生徒の希望に対応し、医進コースを設置する。
(教育家庭新聞99年8月7日号)
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