積極的なパソコン活用へ
岡山県大原町立大原中学校
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同校では、今年の4月から1教職員のコンピュータリテラシーの向上2総合的な学習の時間・情報教育での教材3教科「英語」での基礎学力の育成の研究を実施した。その成果を8月26日の岡山県学校情報化研究会(略称IRS岡山 代表幹事遠藤勇次)で発表した。ソフトは、情報処理振興事業協会「教育の情報化推進事業」の「テキスト入力教育のための総合教育支援システム」の開発成果を生かした「見える指シリーズ」を利用して行った。
教職員21名のうち2名はキーボード操作が不慣れで、コンピュータ利用に消極的。正しいタイピングに不慣れな教職員もいることから子ども用の「見える指パック1」(日本ビーコム、以下同)、教職員用の「見える指パック2」を利用しリテラシーの向上を試みた。生徒へWindowsの基本操作を指導する際のポイントをWindows・タイピング・電子メールの基本習得用「見える指パック3」を使った。
1、教職員のリテラシー向上
ゆっくりひらがな入力ができる程度の職員2名に約15分を4回実施。小学校2年生の問題から練習ができ、安心して習えた。ローマ字入力の基本が身につき、タイピングの練習後、積極的にコンピュータを利用するようになった。
2、生徒指導前の事前学習
自由に扱えるが技術科でないため指導をどう行うか疑問をもっている教員を対象にWindows・タイピング・電子メールの基本習得をめざした「見える指パック3」を利用したところ、Windowsの基本操作のポイントが理解でき、生徒の指導時に的確に指示を出せるようになった。
3、生徒のタイピングスキルの向上
(1)技術科での導入
3年生79名 4月下旬1時限、基本の指使いを練習した後、「6年生の文章」を練習。その結果、基本の指使いにはすぐなれ、「ローマ字での打ち方がわかるようになった」22%、「今までより早く打てるようになった」33%と練習前と比較して進歩し、授業の導入に役立った。
(2)昼休みの自由練習
全校生徒・教職員 6月から7月の16日間、昼休みの時間に自習を行った。「ずっと早く打てるようになった」、「早く打てるようになった」、「楽に打てるようになった」あわせて86%で非常に有効であった。昼休みの自由練習の有効性が検証できた。
総合的に判断して教職員研修、生徒指導の事前学習、正しいタイピング技術の習得(生徒)として自習用教材、短時間での繰り返し練習教材として非常に有効である。
今後の希望として教科書に準拠する英単語・英文が練習内容にあれば、英語科でも利用できる。ゲーム的な要素もあればなお親しみやすい。
「カリキュラム新学習指導要領では、弾力的な学習単位時間を認めるが、今回の試みでリテラシー教育と各教科における・単位時間・の可能性及び異学年での共同学習、3年生が1年生を教えるなど・ボランティア・の可能性など検討課題を提供できたと思う。多くの先生方にさらに研究を進めていただけたらと希望します」本研究を行った平田初美さんは述べている。
「見える指シリーズ」は株式会社日本ビーコム(大津市077・527・5681)が富山県のマクセル北陸精器、富山県学校生活協同組合と共同し商品化を行った。「キー操作は、ゆっくり確実な練習こそ重要。指の動かし方をリアルな画像で表現し迷わずに練習できる。ゲーム性を重視すると悪い癖がつくので避けている」「英単語や文章を入れ英語科で利用できる商品の開発を急ぎたい」「大津市立瀬田小学校石原先生をはじめ多くの方のご指導を得開発できた」と戸所社長は語る。詳細・体験版はhttp://www.wawawa.co.jp/keyboard
(教育家庭新聞2000年9月2日号)
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