大阪府堺市

市内全校で調理業務の民間委託を決定

                来年度から順次切り替え


 平成8年の夏に病原性大腸菌O157による集団食中毒事件が発生した大阪府堺市では、市内の小学校の学校給食調理業務を平成11年度より順次民間委託に切り替えていくことに決めた。まずは市内17校が来年度4月から実施する。
 

 市の教育委員会では、今年の9月に学識経験者により設置されていた「堺市学校給食懇話会」から、今後の学校給食の在り方について提言を受けていたが、その中の趣旨を踏まえ、先月「堺市学校給食基本方針」をまとめた。
 その中で学校給食全般の向上を図るために、効率的な運営システムの構築は不可欠であるとしている。より効率性を高めるべく調理部門を専門業者に委託していき、委託実施後も、その運営実態の点検・評価を行い、より良いシステムの確立に努めていく。来年度は、非常勤嘱託職員を含む調理員の退職者数に応じた学校数を基本としつつ、各献立ごと7つのブロックで2〜3校の実施となる。
 このほかに学校給食の存続に関しては、学校給食が健康な生活をおくるために多くの面で寄与できる機能があり、食教育の実践の場としても重要な位置にあるとして、今後の充実を図るものとまとめている。

(教育家庭新聞98年12月12日号)