学校に望む健康教育 約8割が「薬物教育を」
〜「国民の健康・スポーツに関する調査」〜
文部省が三菱総合研究所に委託して行った「国民の健康・スポーツに関する調査」によると、国民の約8割が「薬物教育」を望んでいることがわかった。教育白書「我が国の文教施策」(1998年度)に盛り込まれているもの(「心の健康」については本紙11月28日付け既報)。一般国民、公私立の小・中・高校生、保護者、教員など計1万8111人を対象に実施した。
学校に望む「健康教育」について聞いたところ、子どもが最も要望しているものは「ストレスの解消法」で、小6が49・3%、中3が52・0%、高3が44・6%を占めている。また保護者の場合は「健康的な食生活」がトップで44・1%、次いで「覚せい剤など薬物乱用の害」が39・8%と続くが、これが一般国民では75・0%が要望しているという結果が出た。
家庭で教えていること「基本的な食生活」69.2%
「家庭で健康について教えてもらったこと」を子どもに聞いたところ(複数回答)、多かったのは「基本的な食生活」で小6の50・6%、中3の50・4%、高3の49・1%。さらに「規則正しい睡眠」(小644・3%、中336・5%、高327・9%)、「病気の予防の仕方」(順に46・7%、35・7%、31・8%)も多かった。
一方保護者に「家庭で何を教えているか」(複数回答)聞いたところ、「基本的な食生活」(69・2%)、「規則正しい睡眠」(47・5%)、「病気の予防の仕方」(30・5%)がベスト3で、子どもの調査結果とほぼ一致している。
また毎日の食事について健康のため気を付けているかどうかについては、「非常に気を付けている」「気を付けている」を併せると小6が45・1%、中3が40・9%、高3が46・2%といずれも半数以下。しかし子どものために「気を付けている」保護者は82・2%と高率で・親の心子知らず・の状況が浮き彫りになっている。
国民栄養調査でも指摘された朝食については、「必ず食べている」のは小6が84・1%、中3が78・8%、高3が89・0%という数字で、中学生の数字の低下が目立っている。また子どもに「必ず食べさせる」保護者は89・0%だった。
(教育家庭新聞98年12月12日号)