東京都で初のこどもごみ会議98
文化の日に知事も交えて開催
26団体が参加
東京都は「ごみゼロへのわたしたちの挑戦」というテーマで、初の「こどもごみ会議・」を11月3日文化の日に都庁第1本庁舎の大会議場で開催した。
今回この会議に参加したのは、都内で環境保護活動を続けるグループや学校の学級、個人など26団体の子どもたちで、その中の9つの団体が活動発表を行った。インターネットを使って海外のゴミ事情を収集したりゴミの分別ロッカーを作ったという「ロッカーズ」など各団体のゴミへの取り組みが発表された。
その後行われた「こどもごみ討論」では青島幸男都知事を迎え、ゴミをなくすためにどうしたらよいか意見交換が行われた。「こどものフリーマーケットをやろう」「再生できないものは作らない」「学校でもっと環境活動の時間を増やそう」など予定時間をオーバーするほど活発に討論が行われ、それらの意見を知事への提言としてまとめた。
子どもたちからの提言を受け、知事は「しっかりと受け止め、東京都の職員全員が最大限の努力をしていきます。自分が知事として何をしてきたかと聞かれたとき、リサイクルの青島と呼ばれればいいなあと思っています。使い捨てをしないでリサイクルし、循環すること、そして循環したものをできる限り使うことが大事なことだと実感しました。皆さんの夢が実現するよう努力します」と感想を述べた。
テーマソングには中村麻由子さんの歌詞が選ばれ
会議の終わりには、163作品の応募があった「めぐりんの歌」の表彰式が行われた。最優秀賞作品には調布市立上ノ原小学校6年中村麻由子さん(11歳)が選ばれ、表彰式後に小林亜星氏の作曲によって完成した歌が披露された。中村さんは夏休みにおたふくかぜにかかった時に一人で歌詞を考えたという。「明るく楽しい感じで、ゴミについてよくわかる歌です」と語った。
この会議は・「東京ごみ集会」のメーンイベントとして子どもたちの自由な発想の中でごみの現状を知り、ごみ減量とリサイクルのための工夫やユニークな活動を発表し合い、環境問題に対する理解と認識を深めてもらおうという目的で行ったもの。
(教育家庭新聞98年11月14日)