13の講義と研究協議

栄養士研修会行われる
文部省

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 文部省主催の学校栄養職員等研修会が、今月6日から9日までの4日間、東京・国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された。
 これは、学校栄養職員等の専門的知識を深め、指導力の向上を図ることを目的に毎年行われているもの。各都道府県から2〜3人の栄養職員等が参加するもので、今回は全国から97人が参加した。
 研修は、文部省関係者の講義や中村明子共立薬科大学客員教授による「学校給食における食中毒の傾向と対策」、江澤郁子日本女子大学家政学部部長による「カルシウム代謝と食生活」など専門家、学校給食関係者らによる13の講義の他に、北海道名寄市学校給食センターと宮城県栗駒町立岩ケ崎小学校の栄養職員による食物アレルギーについての実践発表と研究協議、さらに6分科会に分かれての分科会協議が行われた。
 分科会は食に関する指導と衛生管理における栄養士の役割をテーマに行われた。参加者全員が、食に関する指導の概要資料や、所属校の学校給食年間指導計画などをもちよって発表を行い、それに関する協議を行った。
  
 最終日に行われた金田雅代文部省体育局学校健康教育課学校給食調査官による講義では、学校栄養職員の新たな役割と求められる資質についていくつかのポイントにまとめて話が進んだ。
 衛生管理と安全な給食の提供の話の中で、今年度報告されている食中毒件数が2件である説明の他に、旧型のウエット調理場でもドライを保つために努力することを呼びかけた。他の調理場のよい実践を参考にするためにも、栄養士同士のネットワーク作りの大切さも求めた。
 食に関する指導の充実については、校長や教員の中に、まだ学校給食が教材となり体験学習の場になっていることを知らない先生が多いことを指摘した上で、栄養士は子どもたちの食に関する実態調査を実施し、その結果を先生方に伝え、食の指導がいかに大切であるかといことを認識させることが重要であるとした。学校内で食の指導がどれだけすすんでいくかは先生方の考え方にかかっているとのこと。

 栄養士の指導とは、どれだけ専門的なことを授業で生かせるかということである。教科と給食をうまく関連付けた指導を行えるように求めた。
(教育家庭新聞99年7月17日号)