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生活習慣病にも関連
武田薬品工業が「現代型不眠」を調査

体内時計の乱れが原因

 この春、子どもたちの卒業と入学、そして教職員の中にも、新規採用や学校の異動で環境が大きく変化した人も多いだろう。それにともない体調を崩したり、十分な睡眠をとることができないという人もいるだろう。

女性・20代・未婚が最も問題を抱える

体内時計

  従来の不眠は、眠ることへのこだわりで交感神経が優位になり脳が興奮するための不眠がほとんどであったが、近年は社会環境の変化に伴った「現代型不眠」の実態が明らかになってきている。

  不眠症治療薬・ロゼレムを提供している武田薬品工業(株)が「ライフスタイルと睡眠に関する意識調査」を約6000名の男女に調査したところ、約7割にあたる68・7%が睡眠に問題を抱えていることがわかった。

  問題を抱えている人は男性よりも女性(70・6%)に多く、未婚(70・8%)、20代(72・2%)に多い。年齢では30代、40代もそれぞれ約7割と働き盛りの年代に睡眠の問題があるようだ。

  その生活スタイルを見ると、就寝前や深夜のテレビ視聴、パソコン利用をしていると答えた人が67・4%。また運動習慣がないという回答も多い(55・2%)。

  さらに、睡眠に問題を抱えている人は問題を抱えていない人と比べて体調不良を訴える割合が高く、目の疲れ・肩こり・疲れを感じている人が6割から7割存在する。

  これらは「体内時計」の乱れによるもので、通常は夜になると自然な眠りに導かれ朝の光を浴びてリセットされるものが、不規則な生活によりリセットされずに体調不良となる。

  体内時計の乱れは、食欲を増進させるホルモンの分泌を高め、また、自律神経の切り替えがうまくいかずに高血圧を引き起こす。さらに、血糖値が上がりやすくなるという事態にもなり兼ねないため、同社では現代型不眠が疑われる人への生活習慣の改善や薬物治療の適切な介入が必要と考えている。

【2012年4月16日号】

教育家庭新聞

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