参加者はハートのクッキーに被災地の子ども達へ
向けたメッセージや絵を描いた |
フランスの料理学校ル・コルドン・ブルー日本校は、毎年5月5日「子どもの日」に、小学生パティシエ選手権実行委員会と共に「キッズ食育体験フェスティバル」を代官山校と神戸校で開催しているが、今年は東日本大震災の被災地を応援するチャリティーイベントとして実施した。
特に、代官山校はこれまでのプログラムを大幅に変更し、全て当日参加型のオープンイベントとして実施。クッキーに応援メッセージや絵を描いたオブジェの作成や、売上金を義援金として寄付するチャリティマルシェ、お菓子の製作見学などに約400名の親子が訪れた。
オープニングイベントでは、同校のベルナール・アンクティル主任教授、小学生パティシエ選手権審査員で人気パティシエの辻口博啓シェフ(モンサンクレール)と永井紀之シェフ(ノリエット)が登場した。
アンクティル主任教授は、「皆さんの力でクッキーに東北の皆さんへのメッセージや絵を描きます。今日忘れないで欲しいのはチャリティーイベントということです」と子どもたちにあいさつ。辻口シェフと永井シェフは被災地に炊き出しに訪れ、親を亡くした数多くの子ども達との出会いなどについて話し、少しずつでも継続的な支援が必要だと述べた。
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その後、子どもたちはシェフの指導を受けながら用意された200枚のハート型のクッキーに「がんばれ」「絆」などのメッセージと絵を描き、東北の形をしたオブジェに貼り付け満面の笑顔を見せて楽しんでいた。
同校のシェフ達は、4月4日に福島県郡山市へ炊き出しに訪れ、温かい料理やパン、お菓子を提供するなどの支援を行っており、イベント当日は東北地方の様子について写真や地図が掲示され、学ぶことができた。
同校の葉山久美子マーケティング・PRマネージャーは、「東日本大震災以降、関東にいる子どもたちも我慢しなければならない場面があったと思いますので、何か表現する場となって欲しいと思いました」とイベント開催への思いを語った。
【2011年5月23日号】