シンガポールの情報教育
XINMIN小学校
[2]CBLコーディネーターが指定校に2人
以下は、Xinmin小学校に、電子メ−ルで尋ねた。質問項目は、シンガポールの研究指定校の状況や授業での活用状況、コンピュータの設置状況、ソフトウェアの保有状況、学習の評価、教師や生徒の取組み状況、など。CBLコーディネーターのChong Kwong Tong氏が答えてくれた。
<1> 国の研究指定校
当校は、国の文部省からAITPと呼ばれるプロジェクトの実行を指定された六つの小学校の一つ。このAITPは、小学校においてのAccelerating The Use Of Information Technology(情報技術利用の助長)という意味です。これは、文部省とナショナルコンピュータ部門がタイアップして、小学校でコンピュータソフトウェアが指導道具として、どのくらい効果的かを試す教育におけるITプロジェクトである。
<2> ITプロジェクトとは
このプロジェクトは、1995年の6月に各六つの小学校の三十人の児童によって構成されたコンピュータグループによって進行された。各小学校には、このプロジェクトのために、二つのコンピュータラボへ百二台のコンピュータが提供・設置された。
そして、各教師はITトレーニングへ送られ、セミナーとワークショップに参加した。教師は、ラボとクラスルーム(四台のコンピュータが設置されている低学年のクラス)で、どのようにコンピュータを活用した学習(CBLーComputer based Learning)を指導するかのレッスンを学んだ。ITプロジェクトのために各学校には二人のCBLコーディネーターがいる。
<3> コンピュータを活用した学習(CBL)
このCBLレッスンは、主な教科ー英語、数学、科学、母国語に関係するコースウェア(courseware)を用いて、週に最低四CBLレッスン(二時間)行なわれる、というように、当校のカリキュラムに取り入れられている。また、主な教科ではない芸術、社会、保健等にもコ−スウエアはある。
<4> プロジェクトへの評価
当校でのITプロジュクトへの評価は、コンピュータ使用のレッスンで、児童の一部分において学習促進という点がでている。児童は学ぶ動機を与えられ、カラフルグラフィック、よい音響効果、鮮やかなアニメーションで学習効果が高まっている。
<5> コンピュータの所有状況
現在、当校には二百六台のコンピュータがある。この内百七十台は、五つのラボと十一クラスルームで使用されている。残りはマルチメディア図書館、スタッフルーム、総務室に設置されている。
<6> 教職員の研修、習熟度
当校は、シンガポールにおける十校のモデル技術小学校の一校。当校の全てのスタッフは、コンピュータを使っていかに教えるかを指導され、内容のあるレッスンを提供できるようにも指導されている。また、インターネットから情報を引き出し当校の指導教材に加えた最初の小学校でもある。(昨年最初から始めた)。
実際、ITは児童とのコミュニケーションと管理のエリアにおいて、浸透利用されている。すべてのスタッフは、技術は児童の学習に利益をもたらすことを確信している。また、インターネット上でホームページを立ち上げたのも当校が最初である。
なお、ソフトウエアについては、CDーROMの六十以上のコースウエアと、二十フロピーディスクが、CBLレッスンに使用するために備えられている。
XINMIN小学校(1)へ