●小中一貫教育の導入により学習習慣の定着や中学校への進学不安が減少 (2017年09月08日)
文部科学省は、小中一貫教育の制度化に係る改正学校教育法及び関係政省令・告示が平成28年4月に施行されたことから、「義務教育学校」及び「小中一貫型小学校・中学校」の導入状況及び導入予定等を把握するため、小中一貫教育の導入状況調査を行いました。
平成29年度における義務教育学校、小中一貫型小学校・中学校の設置数をみると、義務教育学校は48校、小中一貫型小学校・中学校が253件でした。
市町村における小中一貫教育、小中連携教育の実施状況は、小中一貫教育の実施14%、小中連携教育の実施72%、いずれも実施していないのが19%でした。
義務教育学校の年度別設置状況をみると、すでに設置済みが22校、平成29年度が26校で、平成35年度頃までには100校に至る予定です。併設小学校・中学校の年度別設置状況をみると、すでに設置済みが165件、平成29年度が88件で、平成35年度頃までには525件に至る予定です。
都道府県による小中一貫教育の推進状況をみると、まだ積極的に推進しているところは少なく、他の都道府県の取組を注視している状況のようです。小・中学校教員免許状の併有促進のための工夫としては、両免許状併有のための免許法認定講習を実施したり、両免許状を有している教員を積極的に採用。また、人事上の工夫としては、小・中学校間の教職員の交流促進を定期人事異動の方針に記載しています。
小中一貫教育のこれまでの取組の総合的な評価をみると、「成果が認められる」は76%。学習指導面では、「学習規律・生活規律の定着が進んだ」、「学習習慣の定着が進んだ」といった回答が多く、生徒指導面では、「中学校への進学に不安を覚える児童が減少した」、「上級生が下級生の手本となろうとする意識が高まった」、といった回答が多くありました。
教職員の協働面では、「小・中学校の教職員間で協力して指導にあたる意識が高まった」、「小・中学校の指導内容の系統性について教職員の理解が深まった」といった回答が多く、学校運営面では、「地域との協働関係が強化された」、「保護者の学校への満足度が高まった」といった回答が多くありました。
課題は、「9年間の系統性に配慮した指導計画の作成・教材の開発」、「小中の教職員間での打ち合わせの時間の確保」などが挙げられています。
小中一貫教育の課題にどう取り組むかによって、また成果もあがり、小中一貫教育がますます推進されていくかもしれませんね。
« 今すぐ!家庭でできる いじめ対策ハンドブック | トップページへ 「平成29年度青少年の体験活動推進企業表彰」を募集しています »
最新記事一覧
- セキュリティ強化の新ソリューション提供開始(2017年11月07日)
- 「るるぶ わくわく旅すごろく」「るるぶ 都道府県いちばんかるた」「るるぶ 国旗と世界のかるた」が同時発売!
- 学校給食の現状と課題を把握するための調査を実施~文部科学省(2017年11月06日)
- 小学校向け英語指導アプリ「SWITCH ON! for Tablet」が発売されます(2017年11月01日)
- サイバー大学、2018年春学期より「AIテクノロジープログラム」を新設
- 第五峡田小で「花育授業」実施
- NPO法人への学習管理ツール無償提供で、教育格差の解消を目指す(2017年10月31日)
- 第9回火の用心川柳コンテスト(モリタHD主催)~1月10日まで作品を募集(2017年10月27日)
- 高校生対象の英語エッセイコンテスト「第9回 IIBCエッセイコンテスト」の受賞者が決定しました(2017年10月26日)
- カスペルスキーと静岡大学が中学生対象のセキュリティ啓発教材を提供(2017年10月25日)
- 情報セキュリティ教材プレゼント!
- 大学の真の実力を知る!公開情報をまとめたデータブック刊行~旺文社(2017年10月24日)
- 「つながるドリル」、さいたま市の小学校に導入(2017年10月23日)
- 英語への高い苦手意識、日常的に英語を活用していないことが明らかに
- 小学校低学年向けプログラミング学習アプリ「プログラミングゼミ」が無料で配信開始されています(2017年10月21日)
投稿者 kksblog : 2017年09月08日 23:53