●小学校の外国語教育の導入にあたっての懸念は教師の英語力と自信なさ (2017年04月17日)
株式会社ジャストシステムがが、2017年3月末に文部科学省より告示された「新学習指導要領」に関しての意識調査を実施しました。調査対象は、公立小学校でクラス担任をしている教師と、今年4月に小学1~4年生になる児童の保護者です。
調査結果より、「新学習指導要領」により、小学校の外国語(英語)教育が変わることについて、保護者の最大の懸念は「教師の英語力」で、外国語授業実践に、75.2%の教師は「自信がない」と回答したことがわかりました。
教師の英語力レベルは、「初歩的な単語やフレーズを言える」(35.6%)、「単語や定型句を並べてのコミュニケーション」(27.5%)、「自信がない」(20.7%)。一方、「日常会話はできる」は11.3%、「おおよその自分の考えを伝え、相手の考えも要点は把握できる」は3.6%、「自分の考えを明確に伝え、相手の考えも正確に理解できる」は1.4%でした。日常会話以上の英語力を有する教師の割合は、全体の16.3%でした。
「新学習指導要領」での外国語教育方針に、保護者の約4割が賛成。児童の教育面からの考えを保護者に聞いたところ、「外国語(英語)は年齢が小さいときから取り組んだほうがよいので、今回の改訂はよいこと」(41.1%)と答えた保護者が最も多いという結果になりました。一方、教師の約7割が「現行のままの方がよい」「外国語よりも、自国語教育をもっと充実させた方がよい」と回答しています。そして、5~6年生の「外国語が教科化」、3~4年生への「外国語活動の前倒し」に、保護者の約6割が賛成、教師の約6割が反対しています。新学習指導要領の改訂内容について、ほぼすべての教師が「教師への負荷が高い」。外国語教育に関して、約4割が「授業準備が大変」、約3割が「自身の英語力が心配」と回答しています。
外国語授業の開始にあたり、教師が教育委員会や小学校に最も望む対策は「自分で授業をしなくていいように、英語専任教師の配置」。保護者の49.4%、教師の55.4%が「ネイティブな発音にたくさん触れ、聞き取る学習」に注力すべきとしています。教師の負担が増えずに、外国語教育の充実が期待されます。
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投稿者 kksblog : 2017年04月17日 21:51