●高校生の勉強と生活に関する意識や実態などを諸外国と比較 (2017年03月23日)
国立青少年教育振興機構が『高校生の勉強と生活に関する意識調査報告書-日本・米国・中国・韓国の比較-』を公表しました。
日本の高校生の学習意識、学習意識、ICT(情報通信技術)の活用や学校生活の実態、及び将来への展望などを把握するための調査で、米国・中国・韓国と比較。日本の特徴や課題を分析し、青少年の教育の向上に資する基礎データを提示しています。
調査内容は、勉強の態度、勉強の時間と方法、勉強のプレッシャー、得意なこと、成績、ICTの活用、体験学習、学校生活、将来受けたい教育の水準、人生目標など。4か国とも普通科高校を対象としています。
勉強について、勉強が好きかという問いでは、中国の高校生の約8割が「好き」と回答し、日米韓の3割強を大きく上回りました。勉強時間は、日本の高校生は学校の宿題とそれ以外の勉強を「しない」という回答が他国に比べて高いが、学校以外の勉強で「3時間以上」と回答した割合が、中韓と並んで1割を超えました。勉強の仕方は、日本の高校生が「試験の前にまとめて勉強する」が最も多く、「自分で整理しながら勉強する」「毎日こつこつと勉強する」といった回答は4か国中最も低い結果でした。
授業については、日本の高校生は「教科書に従って、その内容を覚える授業」が多い反面、教具の活用、生徒個人の調べや生徒同士の話し合いの授業が他国に比べて少ない結果でした。授業中は、日本の高校生は「きちんとノートをとる」が多く、発言やグループワークへの参加には消極的。また、「居眠りをする」が他国に比べて多くなっています。
ICTの活用については、日本の高校生は他国に比べて、パソコンの利用、プログラミング、インターネットを利用して勉強することなど情報通信技術の活用が少ないことがわかりました。
学校生活については、日本の高校生の約8割が「楽しい」と回答し、4か国中最も高い結果でした。そして、日本の高校生は、部活動への参加を重視していますが、先生への尊敬、クラスのリーダーになりたいという希望が少なく、米中の高校生は知識の獲得や応用及び思考・判断などの「学習力」を重視しているの対して、韓国の高校生は友人関係を重視しています。
人生の目標については、日本の高校生は、将来の目標として「高い社会的地位に就くこと」「リーダーになること」「有名な大学に入ること」への願望が他国に比べて低いことがわかりました。
国によって、勉強ひとつつでも意識の差があることがわかります。そして、ICTの時代到来の中、日本の高校生は他国に比べてICTの活用が遅れ、スキルがいちばん低いことはこれからの教育の課題といえるかもしれません。
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投稿者 kksblog : 2017年03月23日 15:36