●小中一貫教育の推進を支援『神奈川県小中一貫教育推進ガイドブック』 (2017年03月15日)
神奈川県教育委員会が、児童・生徒の豊かな「学び」と「育ち」をはぐくむ小中一貫教育の推進を支援するため、『神奈川県小中一貫教育推進ガイドブック』を作成しました。
市町村教育委員会や学校が小中一貫教育を推進するうえでの基本的な考え方や方策等をまとめたものとなっています。
神奈川県教育委員会は、平成26年7月に設置した「小中一貫教育校の在り方検討会議」における、神奈川県県としての小中一貫教育のとらえやモデル地区の導入に向けた方策等に係る検討を踏まえ、市町村教育委員会との連携・協力のもと、平成27年度に3モデル地区(海老名市立有馬中学校区、秦野市立北中学校区、箱根町立箱根中学校区)での実践研究を開始。平成28年度は、さらに1モデル地区(真鶴町立真鶴中学校区)を加え、研究を進めているところで、ガイドブックはこれまでの実践研究の成果をもとに作られています。
神奈川県では、小中一貫教育を、「小・中学校が、同じ教育目標のもと、めざす子ども像を共有し、義務教育9年間を一貫した系統的な教育課程を編成し、それに基づき行う教育」と捉えています。全国の先行事例に見られる成果やこれまでに県内で取り組まれてきた小中連携教育の成果から、少子化の進行やいわゆる中1ギャップ等の課題を解決するための一つの方策として小中一貫教育を推進することは、有効であると考えています。
小中一貫教育の導入に当たっては、小・中学校の設置者である市町村教育委員会のリーダーシップのもと、当該地域の子どもたちにとって小中一貫教育の導入がどのような意義をもつのか十分な検討を行い、教職員に対して取組の意義が共有されるよう説明や協議等を行うとともに、保護者や地域住民との話し合い等を通じて理解を促進することが重要です。そこで神奈川県内のモデル地区の取組をもとに、より効果的にすすめるために、どのような組織があったらよいか、そのねらいや構成等について紹介しています。
9年間を一貫した系統的な教育課程とは、各中学校区で設定した「教育目標」の実現のために、小学校1年生から中学校3年生まで連続的に成長する子どもの姿を見通しながら、9年間を一貫した系統的に作成された各教科等ごとの目標や方針を含めた教育計画を指します。はじめに重点化を図る教科を決めた後、基本的なカリキュラムを作成し、各教科がそれに近づけるかたちでカリキュラムを充実させていきます。ガイドブックでは、教育課程の編成の内容や手順、カリキュラム例などを紹介しています。
児童・生徒の豊かな「学び」と「育ち」をはぐくむために、小中一貫教育の導入が注目されます。ガイドブックが、すべての学校で、教職員をつなぎ、子どもをつなぎ、学校と地域や保護者をつないで、地域とともにある学校づくりの推進につながることが期待されます。
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投稿者 kksblog : 2017年03月15日 22:30