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英語教育改善のために中学生の英語力を調査~文部科学省 (2017年03月09日)

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文部科学省が、全国の中学校3年生約6万人(国公立約600校)対象に、英語に関する4技能(聞くこと、話すこと、読むこと、書くこと)がバランスよく育成されているかという観点から、生徒の英語力や学習状況を把握・分析し、英語教育の成果と課題を検証しました。

調査は、「第2期教育振興基本計画」、「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」などにおいて、生徒の英語力の目標設定、検証を通じた改善を行うことについて提言がなされたことを受け、実施されました。

調査結果の分析によると、まず、生徒全体の英語力の傾向としては、国の目標(CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)A1上位レベル以上)の生徒の割合が「読むこと」「話すこと」において微減、「聞くこと」「書くこと」は微増となっており、4技能のバランスがとれておらず、依然として課題があることがわかりました。

英語学習に対する生徒の意識は、「英語の学習が好きではない」との回答が45.4%で、テストスコアが高いほど、「英語が好きである」生徒の割合が高い傾向。特に「書くこと」については、テストスコアが高い層と低い層の英語学習に対する意欲の差が大きい傾向です。

どの程度まで英語を身に付けたいと思っているかについては、現在の英語力のレベルによって将来の英語使用のイメージが異なります。「書くこと」「話すこと」のテストスコアが高いほど、「英語を使って国際社会で活躍できるようになりたい」、「海外でのホームステイや語学研修を楽しめるようになりたい」といった将来の英語使用のイメージが明確な生徒の割合が高い結果でした。

4技能の言語活動に対する生徒の意識を改善していくためには、コミュニケーションを行う目的や場面、状況などに応じて、生徒の興味・関心が高い話題や、日常的・社会的な話題など幅広い話題について、外国語で簡単な情報や考えなどを理解したり、これらを活用して表現したり伝え合ったりする対話的な言語活動を豊富に体験させ、総合的なコミュニケーション能力を高めることが必要としています。あわせて「聞いたり読んだりしたことに基づいて話したり書いたりする」などの統合型の言語活動を通し、主体的・対話的に、自分の考えや気持ちを互いに伝え合うことを重視した学習・指導と評価を行うことが必要としています。

外国語活動の指導を改善していくためには、小学校外国語活動の「聞くこと」「話すこと」の学びを通して音声に慣れ親しみ、学習意欲を高めた成果を、中学校においても継続して生かすための指導を工夫して行うことが必要としています。特に「書くこと」において文字や単語のつづりに苦手意識を持つ生徒は、小学校において、音声中心のコミュニケーションを体験したことを踏まえ、中学校の初めの段階で、小学校で慣れ親しんだ語句や表現を用いて、英語の書き方の規則や語順を意識しながら、自分の気持ちを書いたりする活動を行い、「書くこと」への抵抗感を払拭することが必要。また、生徒が「書くこと」の有用性を感じることを通して、学んだ語句や表現を場面において適切に活用できるよう指導の改善を図ることが必要としています。

小中連携による取り組みで、英語に関する4技能がバランスよく育成されるようになるといいですね。


平成28年度英語教育改善のための英語力調査 | 文部科学省



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投稿者 kksblog : 2017年03月09日 17:21


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