●文科省と気象庁が活断層の地震に備えるための資料を作成 (2017年02月20日)
文部科学省と気象庁が共同で普及啓発資料『活断層の地震に備える -陸域の浅い地震-』を作成しました。
昨年の熊本地震は、「陸域の浅い場所」で発生した地震で、甚大な被害が生じました。このことを踏まえて、住民一人ひとりが「陸域の浅い地震」をよく理解して、事前の備えを促進してもらえることを目的に作成しています。
資料は全国版と地方版(全国を8地域に分割)の2種類があり、陸域の浅い地震が起きる仕組みや主要活断層の評価、過去の主な被害などを説明し、地方版では更にその地域にある活断層や予想される強い揺れなど、地域の特徴を詳しく解説しています。
日本列島周辺では、複数のプレートがぶつかりあっており、岩盤の中に大きなひずみが蓄えられています。そのため、海のプレート境界やプレート内のほか、陸域の浅い所(深さ約20km より浅い所)でも多くの地震が発生します。これを「陸域の浅い地震」と呼びます。
過去に繰り返し地震を起こし、将来も地震を起こすと考えられている断層を「活断層」と言います。日本の周辺には約2,000もの活断層があり、それ以外にもまだ見つかっていない活断層が多数あると言われています。活断層では、地震の規模がある程度大きくなければ、地表に断層のずれが現れません。また、断層のずれが地表に現れていた場合でも、その後の浸食や土壌の堆積により痕跡が不明瞭になり、見つかっていない活断層もあるかもしれません。したがって、活断層が確認されていない場所でも、被害をもたらすような地震は起きることがあります。
陸域の浅い地震では、緊急地震速報が間に合わないことがあります。このため、突然の揺れに十分に身構えることが難しい場合を想定した事前の備えがとても大切です。資料を活用し、「陸域の浅い地震」に対する事前の備えが進むことが望まれますね。
地方版は、関東地方を先行して発行。その他の地域(北海道、東北、中部、近畿、中国、四国、九州・沖縄)については、順次ホームページにて公開します。
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投稿者 kksblog : 2017年02月20日 23:40