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過去40年間の理系女子の動向を調査~旺文社 (2017年01月11日)

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旺文社が、『理系女子入学者数調査』を実施しました。

近年、“理系女子”の増加が注目されています。理工学系や医歯薬学系といった様々な理系分野のなかで、実際はどの分野の理系女子が増えているのでしょうか。大学入学者数を軸に、理系女子はどの程度増えたのか、また、理系女子が増加している分野はどれなのか、文部科学省の『学校基本調査』を基に、過去40年間の理系女子の動向を分析しています。

過去40年間、女子の大学進学率は右肩上がり。昭和50年には12%だった女子の大学進学率は、40年間で35%増加し、平成27年時点で47%まで上昇しています。特に、平成2年以降の伸びが著しく、この頃から女子の短大進学率が急激に下降しはじめています。女子の進学先の主流が、この頃を境に短大から大学へとシフトした結果、大学進学率が急増したと考えられます。昭和61年の男女雇用機会均等法施行の影響もあり、女子の高等教育のニーズが高まったことがみて取れます。

文系・理系・その他の3つの分類ごとに、大学入学者に占める女子の割合の40年間の推移をみると、昭和50年の時点では、文系(人文科学系、社会科学系等)、理系(理工学系、医歯薬学系等)、その他(家政系、教員系、芸術系等)の女子の割合は、それぞれ21%、9%、61%。その他と文・理系の割合に大きな開きがあり、特に理系の低さが目立ちました。昭和50年以降は、その他はほぼ横ばい、文系と理系は増加の一途を辿り、平成27年には文系44%(23%増)、理系36%(27%増)、その他60%(1%減)となっています。文系、理系の女子の割合の大幅アップにより、各分類の女子の割合の差は年々小さくなっています。理系が最も女子の割合を伸ばしており、“理系女子”の増加は明らかです。

理系5 分野(理学系、工学系、農学系、薬学系、医歯学系)の女子入学者数の40 年間の推移をみると、特に増加が顕著なのが、工学系で。40年間で808人から13,556人に増加しています。薬学系は女子の割合が高く、常に入学者の割合で60%を維持、農学系は、昭和27年は9%だった女子の割合は、平成27年には45%にまで増加しています。

一方、工学系は女子の割合は低い状態。細かくみると、機械工学分野と電気・電子工学分野が、それぞれ8%と9%と、10%にも満たない一方、応用化学分野、建築学分野、生物工学分野はそれぞれ24%、26%、35%と高い割合です。

理系女子は確実に増加しています。特に農学系の増加が著しく、工学系では生物工学分野、応用化学分野、建築学分野の人気が高い結果でした。一方、工学系の伝統的な分野といえる機械工学分野、電気・電子工学分野では、依然として女子の割合は低いので、こうした分野へ女子が進出してこそ、真の理系女子の時代が到来したといえると考察しています。


“理系女子”は本当に増えたのか? | 旺文社教育情報センター



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投稿者 kksblog : 2017年01月11日 19:18


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