●「論理的文章力」について新社会人にアンケート “必要だと思う”が“自信がない” (2016年06月10日)
日本漢字能力検定協会は、2016年3月から5月にかけて、2016年度の新入社員7社計169人に対し、文章力に関するアンケート調査を行いました。調査結果は、新入社員のほとんどが社会人にとって論理的な文章力の重要性を認識しているにも関わらず、実際に論理的な文章力が身についていると感じているのは5人に1人という、理想と現実のギャップを感じるものとなりました。
これに先んじて昨年、同協会が東証一部上場企業の人事採用担当者に対して行ったアンケート調査では、回答者の86.5%が新卒採用時に文章力を重要視しているものの、採用予定の新卒者の文章力に64.0%が課題を感じているという結果が出ています。この結果を受けて、今度は新入社員を対象としたアンケートを行ったのです。
アンケートは用紙を配布し、記入する形で行われました。「論理的な文章力が社会人にとって重要と思うか」という問いに対しての回答は、「とてもそう思う」だけでも84.0%にのぼり、「そう思う」を含めると97.6%にもなりました。それに対して「現状自分に論理的な文章力が身についていると思うか」という問いに対しては「とてもそう思う」はわずか6.5%、「そう思う」を加えても21.9%にとどまっています。
「論理的文章力が身についているか」の回答で最も多かったのは「どちらとも言えない」が40.2%、辛うじて「そう思わない」「あまりそう思わない」を合わせた37.9%より上回っているものの、新入社員には論理的文章力に対して自信がない、ひいては充分な勉強をしてきたと自信を持って言うことができない、と言えるでしょう。
小中学生でも、「文章」に苦手意識を持つ子は少なくないでしょう。作文、読書感想文、レポートはやりたくない宿題の筆頭にあげられ、計算や漢字はできても文章題、記述問題は苦手、というように。知識が広い、深いことも大切ですが、それを活かすための思考力、伝えるための文章力も必要ではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2016年06月10日 06:00