●年配層は「縦書きの文字情報の方が高い関心を持つ」傾向 (2016年05月18日)
情報管理ソリューションのトッパン・フォームズ株式会社が、人の情報認知に関する脳機能計測実験を行うなど、ニューロマーケティングへの取り組みを加速する中、年齢層の違いにより、文字情報への注意・関心の反応が異なるという実証結果を発表しました。
年配層は「縦書きの文字情報の方が高い関心を持つ」傾向があり、対して若年・中年層は「縦書きの文字情報を注視せず、関心に結びつかない」傾向があるそうです。
実験では、縦書きの文字情報を記載したグラフィックデザインを見たときの被験者の脳機能と視線を計測。一般的に視力の衰えを自覚するといわれる45歳以上の年配層と44歳以下の若年・中年層とに分けて解析しました。その結果、年配層と若年・中年層とでは、縦書きの文字情報の知覚について異なる傾向があることがわかりました。
年配層は縦書きの文字情報を読んでいるときは、前頭葉の脳活動が活性化していて、情報に関心が向けられている状態でした。また同時に情報のどの部分に視線が向けられたかを計測したところ、主に文字情報を注視し、しっかりと読み込んでいることがわかりました。 それに対して、若年・中年層は年配層のような前頭前野の高い脳活動も見られず、関心に結びついていませんでした。加えて、文字情報もあまり注視していないため、いわば「読み飛ばしている」状態が確認できました。
これらの結果により、縦書きの文字情報は45歳以上の年配層では「読みやすさと、内容を理解しようとして関心を引き出す」という効果があると考えられます。しかし、若年・中年層は必ずしも同じような反応をするわけではなく、文化的な背景から縦書きの文字情報に慣れているはずの日本人であっても、世代によりその受け止め方が異なるということを示唆しています。
高齢化社会の進展に伴い、老眼など加齢による知覚機能の低下を抱えている人に確実に伝えなければいけない情報をどのように伝達するかは課題となります。縦書きにするといったちょっとした工夫で情報認知の差があらわれるのは興味深いですね。
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投稿者 kksblog : 2016年05月18日 17:44