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高等専門学校教育の充実に向けて~文部科学省 (2016年05月16日)

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文部科学省は、高等専門学校教育の充実に向けた議論を重ね、その結果のとりまとめを公表しました。

高等専門学校の状況としては、これまで生産工程の中心的・指導的役割を担う技術者の育成に貢献し実績を上げてきましたが、今後は更に社会・人・モノ・あるいはサービスとものづくりとをつなぐ視点を持ってコト作りにも貢献できる高度な技術者を養成することが必要となってきています。また、地方においては、地域産業を担う人材育成や地域課題の解決に向けた役割を果たすことが期待されています。

なお、高等専門学校は、中学校卒業後から5年間の一貫教育を行う唯一の教育機関として、その機能を果たしてきましたが、今後、その存在意義や機能を更に一層明確化していくことが望まれています。高等専門学校卒業生は、全高等専門学校の就職希望者に対する平均求人倍率も約20 倍に上るなど、産業界から高い評価を受けています。企業からのヒアリングによると技術者としての自主・自律性、また実践力などが高く評価されているとともに、マネジメント部門や幹部候補としての活躍も期待されているところです。また、海外、とりわけ工業化による経済発展が進む開発途上国を中心に、15 歳という早期から少人数で基礎から実践までの専門教育を行う教育制度として高く評価されています。

今後の高等専門学校においては、いわゆる6・3・3・4制の教育体系とは異なる、複線型の特色ある高等教育機関として、その教育研究の一層の充実を図り、パイロット的な役割を堅持、伸長していくことが必要としています。

高等専門学校が果たすべき役割は、大きく二つに分けて考えることができます。一つは、中学校を卒業する段階で工学を中心とした専門教育を受けることを希望する者に対して、早期から開始される5年一貫の実践的専門教育を施すことにより、産業構造の変化や国際化の進展など社会・経済の変遷を経てなお、本科卒業の20歳の段階で産業界のニーズに応える高度な専門人材を育成する、という点です。もう一つは、本科卒業後の進路が産業界であれ専攻科や大学学部への進学であれ、高度な実践力とその後の更なる成長の可能性を兼ね備える人材を育成する、という点です。

現在、中央教育審議会において実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に向けた検討が進められていることもあり、高等専門学校教育をどのように充実していくのかは、職業教育体系全体も踏まえ、検討する必要があるようです。


「高等専門学校の充実について」の公表について | 文部科学省



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投稿者 kksblog : 2016年05月16日 21:43


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