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武道の授業は難しい?外部指導者を活用するなどの事例集を発行 文部科学省 (2016年03月21日)

dohyo_160321.jpg文部科学省では、平成26年度の「武道等指導推進事業」の青果を全国各地での取り組みにおいて参考になるよう、委託先の各教育委員会から提出された実践研究成果をとりまとめたものです。特に、地域の指導者の協力を得て、指導の充実や安全に配慮した指導方法の工夫などに取り組もうとしている学校での活用を想定してまとめられたものです。

実践事例は、柔道、剣道、相撲、なぎなた、合気道、弓道、ダンスの種目別にまとめられており、日本全国の中学校で行われた事例を紹介しています。いずれも取り組みにお

事例が最も多いのは柔道、次いで剣道で、やはり武道の中でもメジャーであり、部活動にも多く採用されている競技だと感じられます。柔道については安全面についての留意や、女子生徒を対象とした柔道の授業についての実践事例が多く見られます。また、いずれの競技についても、外部指導者との連携によって意欲的に取り組めるようにする工夫や、経験の浅い職員をサポートする仕組みづくりなどが見られます。

事例が少ないのは相撲が2件、合気道と弓道が各1件でした。相撲は2件とも徳島県の事例でしたが、そのうちのひとつ、徳島市応神中学校1年生に行った相撲の授業についての事例は、「相撲の楽しさを味わわせる:相撲指導における外部指導者との連携の在り方」というタイトルです。

この学校で、相撲の授業を行うに当たって「日本文化の体験」「礼法や受け身の反復学習により、楽しく安全に学習活動を行う」というねらいがありました。そのために、まず外部指導者から相撲の礼法(所作の意味)や基本動作を学ぶことで伝統文化に触れ、さらに実際に「取り組み」を行うことで、相撲の楽しさを味わわせる、という取り組みが実践されました。

外部指導者の先生が説明をしている間に、学校職員は生徒間を巡視し、話を理解できなかった生徒に話を補足する、という連携体制をとり、相撲に無関心であった生徒が、最終的には大相撲に関心を持つようになったということです。ただし相撲専用のマットはなかったため、興味を持って上手くなった生徒でも、投げ技などマットがないと危険な技を実践することができなかった、という課題が残ったそうです。

武道については、教えられる教員がいない、慣れない指導で授業中にケガがあってはいけない、など、体育の授業の中でも先生達の悩みの種ではないでしょうか。この外部との連携を中心にまとめられた事例集により、全国各地の学校で、武道の授業に幅が広がり、より安全にできるようになるのではないでしょうか。

平成26年武道等指導推進事業実践事例報告書



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投稿者 kksblog : 2016年03月21日 16:45


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