●長期入院の児童生徒に対する教育支援の実態を調査~文部科学省 (2015年06月03日)
文部科学省が、「長期入院児童生徒に対する教育支援に関する実態調査」を実施しました。
近年、医療の進歩等による入院期間の短期化や、短期間で入退院を繰り返す者、退院後も引き続き治療や生活規制が必要なために学校への通学が困難な者への対応など、入院等をして治療を受けている児童生徒等を取り巻く環境は大きく変化しています。こうした状況をふまえ、平成25年度中に病気やけがによって入院した児童生徒に対して行われた教育等の実態を把握するために行われました。
調査結果より、病気やけがによる入院により転学等をした児童生徒は約4,700人。小・中学校からの主な転学先は、県内の特別支援学校。他方、高等学校では、主に特別支援学校以外の学校に転学等をするか、もしくは退学しています。小・中学校では約7割が復籍しますが、そのうち約1割は、その後再度転学等をしています。在籍児童生徒が転学等をした小・中学校は約3,600校。これは全小・中学校の約1割に当たります。
病気やけがにより長期入院した児童生徒は約6,300人。在籍児童生徒が長期入院した小・中学校は約2,400校。これは全小・中学校の1割弱に当たります。
入院により転学等をした児童生徒には、転学先の学校(在籍校)が教育を行うこととなりますが、多くの前籍校において、復籍を見据えた病状等の実態把握や相談支援、退院後自宅療養中の学習指導などの取組を行っています。長期入院した児童生徒への学習指導は自校の教員が病院を訪問する形式が多いですが、その実施頻度等は、小・中学校及び高等学校の場合、週一日以下、一日75分未満が過半数を占めています。なお、特別支援学校では、他の学校種よりも実施頻度、時間ともにやや多い傾向です。
しかし一方で、長期入院した児童生徒の約4割に当たる2,520人には、在籍校による学習指導が行われていません。その理由として、治療に専念するためや病院側からの指示・感染症対策のほか、指導教員・時間の確保が難しいことや病院が遠方であること等が挙げられています。
長期入院の児童生徒に対し、退院後に円滑に学校生活の戻れるような支援体制が、どこの地域、学校においても整えられるといいですね。
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投稿者 kksblog : 2015年06月03日 22:59