●児童生徒の発達段階に応じたプログラミングに関する学習の事例を紹介 (2015年04月20日)
文部科学省が、初等中等教育段階におけるプログラミング教育を推進するため、児童生徒の発達段階に応じたプログラミングに関する学習の事例を収集し、教員向けの指導に役立つ参考資料を作成しました。
現在の学校教育では、ICT を「ツール」として利用して、学習への興味・関心を高めたり、各教科等の学習内容を深めたり、問題解決能力の育成などに活用したりしています。また、作り手の立場、すなわち情報システムの構築や開発に関連する教育は、現行の学習指導要領でも小学校の総合的な学習の時間、中学校の技術・家庭科や、高等学校の共通教科情報の授業において実施することができますが、どのように実践してよいかわからないといったこともありそうです。
作成された資料では、コンピュータを利用して問題を解決するために、手順を論理的に示すアルゴリズムやプログラミングの基礎的な学習に関する実践事例を紹介しています。
小学校から高等学校までどの校種でも、プログラミングに取り組ませる第一歩として、児童生徒が自分で作りたいと思えるような課題を設定し、それを重視。そして、プログラミングに対して児童生徒に抵抗感を与えないために、モチベーションを継続できるように工夫して実践しています。授業の進め方としては、サンプルプログラムや参考となるサイトのリンク集を用意して、児童生徒が自分で見比べて仕組みを理解したり、アルゴリズムを考えたりしています。そして、児童生徒同士で一緒に取り組んだり、分からなくなった時に教えあったりするような協働型の学習スタイルが多く見られます。
教員は、目標を細分化し、小さな目標を達成する体験を積み重ねながら最終目標に近づけるようスモールステップで課題を設定することで、児童生徒の「プログラミングは難しい」という思い込みを払拭させ、自分にもできるという自己効力感を高めさせているようです。児童生徒はある程度自分でコンピュータを動かすことができるようになると、自分自身で発展・改良するといった工夫をする様子が見られることが報告されています。
授業の方針としては、教員が全てを教えるのではなく、最小限の基礎知識から自分の思い描く働きを実現するために、児童生徒自身が個人で考え、友達との協働によって確認・発展のアイディアを得て、試行錯誤しながらプログラミングするという児童生徒の主体性を重視する授業スタイルが多く見られます。
実践事例は、校種ごとに掲載。実践事例の中で行われているICT 機器・ネットワークを利用した問題解決の過程において評価し改善する活動は、今後の社会を生きる児童生徒の、論理的な思考力や問題解決能力などを育むために不可欠であり、それらのための実践が積み重ねられていることがわかります。
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投稿者 kksblog : 2015年04月20日 17:10