●文部科学省、産官学協働で理工系人材の戦略的育成に取り組む (2015年03月24日)
文部科学省では、「理工系人材育成戦略」を策定し、これを公表しました。「理工系人材育成戦略」とは、労働力人口の減少の中で、付加価値の高い理工系人材の戦略的育成の取り組みを始動するためのものとして策定されたものです。当面、2020年度末までにおいて集中して進めるべき方向性と重点項目を整理しています。
この戦略については、2015年3月以降、文部科学省と経済産業省が協働で、経済団体等、大学等団体、その他関係省庁の参画を得て「理工系人材育成―産学官円卓会議(仮称)」を設置し、産学官協働により充実・具体化を計り、実行するということです。
理工系人材に期待される四つの活躍として、「新しい価値の創造及び技術革新(イノベーション)」、「起業、新規事業化」、「産業基盤を支える技術の維持発展」、「第三次産業を含む多様な業界での力量発揮」が挙げられています。一方で、期待される活躍の在り方は一様ではなく、時代の変遷と共に変化するものであり、これら四つの活躍の実現を念頭に、多角的な取り組みが必要であるとしています。
さらに、三つの方向性と10の重点項目が挙げられています。まず戦略の方向性の一つ目は「高等教育段階の教育研究機能の強化」です。理工系プロフェッショナル、リーダー人材育成システムの強化、教育機能のグローバル化の推進など、主に大学に関連する項目です。
次に、「子どもたちに体感を、若者・女性・社会人に飛躍を」、これは初等中等教育における創造性・探究心・主体性・チャレンジ精神の涵養、学生・若手研究者のベンチャーマインドの育成、女性の理工系分野への進出の推進といったことが挙げられています。潜在的な理工系人材を発掘する方向性といったところでしょう。
理工学系の大学だけでなく、対象を広くしている点で、今後どのような具体策が採られるのか興味深いですね。難しいイメージの理工学が、近い将来もっと身近なものになっているかもしれません。
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投稿者 kksblog : 2015年03月24日 22:28