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大学の設置計画履行状況等調査の結果を公表~文部科学省 (2015年02月24日)

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文部科学省が、大学の『設置計画履行状況等調査』(以下「アフターケア」)を実施しました。

文部科学省令及び告示に基づき、大学の設置認可時等における留意事項及び授業科目の開設状況、教員組織の整備状況、その他の設置計画の履行状況について、各大学からの報告を求め、書面、面接又は実地により調査。各大学の教育水準の維持・向上及びその主体的な改善・充実に資することを目的としています。

調査対象校総数は502校。調査結果より、全体としては、科目開設や教員配置など設置計画が着実に履行されており、変更がある場合も、相応の理由や止むを得ない事情があったものと認められました。しかしながら、一部には、設置計画を着実に履行する必要性に対する認識不足などを背景に、履行状況が不十分な大学が見られました。

入学定員管理について、各大学は、様々な工夫の下で入学定員の充足に向けた取組を行っていますが、当初計画時にニーズ調査や競合分析を行わず、入学定員を根拠なく設定したことから、学部学科等が開設して以来、入学定員の未充足が続いている大学も見られました。このため、各大学においては、学生や社会からのニーズを踏まえ、今後の入学定員の確保に向けた具体的な取組が求められます。

教育課程等について、アフターケア期間中にもかかわらず、設置計画時の教育課程を大幅に変更した大学、配当時期を変更し教育課程の体系性に疑義のある大学も見られました。また、キャップ制(単位の過剰登録を防ぐため、1年間又は1学期間に履修登録できる単位の上限を設ける制度)については、1年間の履修上限単位数が多すぎて、各年次にわたって体系的に授業科目を履修するという趣旨に必ずしも沿っていない事例も見られました。

教員組織について、予定された専任教員が未就任や退職となったことにより、授業が未開講や開講時期の変更になるなど当初の理念や計画の実現性が懸念される大学や、教員の退職により大学設置基準に定めた必要専任教員数を下回るとみられる大学があるなど設置計画の着実な履行に対する認識が不足していると思われるような大学が見られました。また、届出により設置された学部等では、各大学の教員資格審査基準に基づき、大学の判断で教員組織を整備しているが、調査において教育研究業績を確認すると職位や科目を担当するに十分な業績が見当たらないと判断される事例もありました。各大学においては、教育研究上の目的を達成するための教員組織の整備に対する意識の向上及び教員資格審査基準の再考や適切な教員組織の整備のために必要な手続に関する学内関係者の理解の促進を図るための取組が求められます。

ファカルティ・ディベロップメントについては、様々な取組が行われているところですが、教員の教育力向上という成果につながっていない事例がありました。施設・設備については、各大学において、図書館及び体育館、運動場等の体育施設の整備等、教育研究に必要な施設・設備の充実が求めらます。

大学においては、アフターケアの結果を受け、学生や社会からの多様な要請に応えるために、柔軟な組織改編等により、学士課程教育として相応しい学校となるよう十分な対応が求められます。


設置計画履行状況等調査の結果等について | 文部科学省

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投稿者 kksblog : 2015年02月24日 17:20


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