●『小学校学習指導要領実施状況調査』を実施~国立教育政策研究所 (2015年02月16日)
国立教育政策研究所が、次期学習指導要領改定の検討のためのデータ等を得るために、『小学校学習指導要領実施状況調査』を実施し、その結果を取りまとめました。
指導要領の改善事項を中心に、各教科の目標や内容に照らした児童の学習の実現状況について調査研究。高学年児童、教師、学校長を対象に、今回の改訂の基本方針に掲げられている事項、今回の改訂で新設、学年及び学校を越えて移行した事項、従来より課題と指摘される事項等をペーパーテスト調査と質問紙調査形式で実施しています。
ペーパーテスト調査結果より、国語は、目的や意図に応じて相手の話の内容を聞き取ることや、問われたことに対して情報を正確に取り出すこと等については、相当数の児童ができています。目的に応じて文章を要約するなど課題解決に向けて主体的に文章を読むこと等に課題があると考えられます。
社会は、示された学習問題の解決を見通して調べる事柄や資料を選ぶことや、グラフや年表から情報を読み取ること等については、相当数の児童ができています。資料から読み取った情報を比較・関連付け・総合したりして社会的事象の働きや役割などを考え表現すること等に課題があると考えられます。
算数は、等しい比について考え説明することや、「帯分数を含む分数の乗法及び除法」等については、相当数の児童ができています。目的に応じてグラフを用いて考え説明することや、「四則計算の見積り」等に課題があると考えられます。
理科は、実験結果のグラフから要因を考え予想することや、予想に対する検証方法を計画し観察・実験を実施すること等については、相当数の児童ができています。比較対象の設定や条件の制御をすることや、科学的な言葉や概念を的確に記述すること等に課題があると考えられます。
質問紙調査では、各教科の「学習をすれば、ふだんの生活等に役立つ」という質問では、児童の肯定的な回答の割合が高くなっています。「体験的な学習の充実。「学校全体の教育課程の検証・改善」等については9割以上の学校が「実現できている」と回答している一歩、「思考力・判断力・表現力の育成」「問題解決的な学習の充実」等については、3割以上の学校は「ほとんど実現できていない」「どちらかといえば実現できていない」と回答しています。
調査結果を活かしさらなる学習内容、指導の充実や改訂が図られ、児童の学びが伸びることが期待されます。
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投稿者 kksblog : 2015年02月16日 22:31