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アクティブラーニングを活用した教育力の強化のためのハンドブック (2014年12月02日)

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文部科学省の「産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」により、産業界のニーズに対応した人材育成の取組を行う大学・短期大学が地域ごとにグループを形成して、地元の企業、経済団体、地域の団体や自治体等と産学協働のための連携会議を設置して取組を実施しています。

その中で、中部地域ブロックの東海チームが、『アクティブラーニング失敗事例ハンドブック』を公開しました。これからアクティブラーニングが大学教育界に広がり深まるときに、どのような躓きの石があるかを知り、これを注意深く吟味しながら教育を設計することができるようになるための知識化を試みています。

まず、アクティブラーニング失敗の原因と結果のマンダラを作成しています。

失敗の原因の要素としては、例えば教員の「助言企業の固定化」「振り返り実施せず」により成果偏重につながっていたり、学生の「ドロップアウト」「学外活動の怠慢」により怠惰、目的喪失につながっています。失敗の結果の要素としては、例えば教員の「過剰介入」「加入不足」「不用意な人選」、学生の「雑談」「浅薄な議論」「作業内容の不足」などによりグループワークの無機能化につながっています。また、教員の「学習目的を伝達しない」、企業と教員の「指導範囲の不合意」「段取り不足」「「指導と気づき」の間の位置取り不能」などは、失敗原因、結果ともに重要な要素となっています。

事例は、その内容掲載から、問題行動、結果、原因、対策、知識化まで具体的にまとめられています。例えば「課外活動における学生の怠慢な態度」について。内容は、授業にて単位化されている学外での地域活動にて、学生が怠慢な態度(コミュニティセンターに設置されてあるロビーのソファにて寝ている、私語をする、スマートフォンを使用しているなど)が発生したことです。

それにおける問題行動は、コミュニティセンターが騒々しくなり、また学生の出したゴミで散らかる、住民に不快感を与えるなどです。放置したことによる結果は、やる気のある学生も気を緩んでしまう、熱心な教員がストレスを抱えるなど。原因は、地域活動において必ずしも熱心ではない教員が配置されたこと、個々の学生に明確な責任を負わせておらず、教員主導であったことなどです。対策は、学生の主体的な行動を促すこと、地域活動を授業に組み入れ、積極的に推進するならば、特定の専門人材を活用することなどが挙げられています。

アクティブラーニングを活用した教育力の強化のために、失敗事例を知ること、その対策を講じることは重要ですね。


アクティブラーニング失敗事例ハンドブック

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投稿者 kksblog : 2014年12月02日 19:05


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