●新学部「地域協働学部」のキックオフシンポジウムを開催~高知大学 (2014年11月19日)
高知大学は、新学部「地域協働学部」のキックオフシンポジウムを11月8日に開催。同シンポジウムでは、地域、企業、教育などさまざまな現場からの声を集め、新しい大学教育と地域の未来を共に考えました。
当日は、地域づくりに取り組む人、社会問題に挑むNPOの人、自ら考え行動できる人材を求めている企業の人、新しい教育を実践している教育関係の人、地域で活躍したいと燃えている中学・高校生などが参加。
同シンポジウムの冒頭では、開会挨拶として脇口学長による地域協働学部が文部科学省に正式認可されたことの報告を行い、地域協働という学問を「地域と学生の、地域と学生による、地域と学生のための学び」と表現。
基調講演では、「釣りバカ日誌」主人公のモデルで小学館の元編集者の黒笹氏による、自身の高知移住や取材経験について話を行いました。
その中で、高知の魅力を生かし、地域で人とつながりながら、地域に貢献できる人材を教育する必要性、地域とのコーディネーター役として教員の資質向上の必要性も訴え、「国立大学で初めての取り組みとして、地域も学部も長い目で、輝かしい人材を残す教育を考えて」と語りました。
続いて辻田副学長による 「今なぜ地域協働なのか」というテーマの基調報告では、地域協働における協働的学びの必要性を訴え、地域協働を通して「地域課題解決プロセスの中で、地域も学生も高め合い、強い人間となってほしい」と述べました。
同シンポジウムの中盤では、高知放送アナウンサーがコンセプトブックを朗読し、参加者が熱心に耳を傾ける場面も。パネルディスカッションでは、地域と大学、新しい日本のあり方について各者それぞれの視点で意見交換が行われました。
佐川町長の堀見氏は「自分らしさを発見できる学部」と捉え、街の課題を主体的に自分ごととして取り組むことの必要性を訴えました。そして、ひまわり乳業社長の吉澤氏は「地方の答えは地方にある」と話した上で、「地域協働学部には教育により学生が育ち、地域が元気になってほしい」と期待を示しました。
続いて、大豊町怒田地区「ぬたたの会」代表氏原氏は、これまでの経験に紐付けながら、「継続的に地域に入り、観察・分析、課題発見する若い力にを期待している」と述べ、黒笹氏は「地域の底力に気づいてほしい、まずは地域を好きになる、そして愛してほしい」と強調しました。
最後に上田新学部長より閉会の挨拶があり、「人と人とのつながりにより、協働で協働のシステムをつくる」「地域協働マネジメント力を身につけ、どんな職業でも自分で切り開ける人材の育成を支援する」と地域協働の目指す方向性について言及。「協働して地域の問題に立ち向かっていこう」という言葉でシンポジウムを締めくくりました。
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投稿者 kksblog : 2014年11月19日 18:30