●電子書籍市場はコミック分野が牽引し2ケタ成長~矢野経済研究所 (2014年09月17日)
矢野経済研究所が、国内電子書籍市場の調査を実施しました。
調査機関は2014年5月から7月で、調査対象は、国内出版社、印刷会社、出版取次会社、電子書籍ストア等。電子書籍市場とは、PC・PDA向け、携帯電話・スマートフォン向け、タブレット・電子書籍リーダー向けに配信される電子書籍のコンテンツを小売価格ベースで算出しています。なおコンテンツを表示させる端末の代金やデータダウンロードにかかる通信費、広告収入等を除きます。
調査結果から、2013年度の電子書籍市場規模は前年度比19.7%増の850億円と2ケタ成長であることがわかりました。
主なコンテンツ分野別にみると、コミック分野が650億円と市場全体の8割弱を占め、国内の電子書籍市場はコミック分野が牽引している状況。読み物(小説・文学、ビジネス書、実用書など)分野は160億円、雑誌分野は40億円です。コミック分野は長編シリーズが多く、巻数が多い過去作品をまとめ買いするケースが多くあることも一因のようです。
2014年度の市場規模は小売価格ベースで前年度比23.5%増の1,050億円の見込みです。さらに2017年度には1,910億円と拡大基調を予測。今後、コミック分野においては過去の作品の電子化が一巡することで、市場の伸び率は鈍化していく可能性があるものの、小説・文学などの読み物分野においては徐々に電子化される作品も増えていることから、今後の伸びが期待されます。またスマートフォンやタブレット等、デバイスの進化も電子書籍市場の拡大を後押しするものとみられます。
現在コミック分野が大半を占める電子書籍市場においても、既存の出版市場に近い形でのコンテンツ分野の構成比に変化していくものと考えられています。モバイル端末におけるスマートフォンの普及、外資系電子書籍ストアの日本市場への参入からも、電子書籍市場規模はますます成長し、利用する年齢層も広がりそうですね。
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投稿者 kksblog : 2014年09月17日 17:41