●「不登校に関する実態調査」~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~ (2014年07月18日)
文部科学省は、今後の不登校生徒への支援策の参考とするため、平成18年度に不登校だった生徒の5年後の状況等についての追跡調査を実施しました。
このたび、その報告書がまとまったものが、公表されています。
対象とされたのは、不登校生徒の状況を把握するため、過去に不登校であった生徒のうち、平成18年度に中学校第3学年に在籍し、学校基本調査において不登校として計上された生徒(約4万1千人)です。
調査の内容ですが、まず、調査対象者が在籍していた中学校に対する基礎的な調査(A調査)が実施されました。
そして、調査対象者本人に対し、中学校在籍当時、中学校卒業後及び現在の状況等について、無記ナノアンケート調査(B調査)が実施されました。
その後、調査対象者本人に対し、アンケート調査内容をさらに掘り下げたインタビューによる調査(C調査)が実施されました。
調査結果の主な特徴は、以下のようになっています。
基礎集計編(B調査)では、不登校のきっかけは、複雑化・多様化が進んでおり、生活習慣の乱れも高い割合となっていることが、わかりました。それに関しては、学校にいる相談員などの利用が多く、不登校生徒に対する支援体制が整ってきていることも、わかりました。
分析編(B調査)では、不登校を、無気力型、遊び・非行型、人間関係型、複合型、その他型の五つに類型化しました。そして、一度、欠席状態が長期化すれば回復が困難であり、「最初に学校を休み始めた」時期と長期化した時期との間の「潜在期間」に注目した対応が必要であることがわかりました。
ケース分析編(C調査)では、不登校に対する考え方は、中学校を卒業して5年後現在の状況の満足感に、大きく左右されることがわかりました。
不登校となる原因も、その経過も、実際人によって違うでしょうし、細やかな対応が必要ですね。
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投稿者 kksblog : 2014年07月18日 01:43