●図書館の機能強化をめざすために~文部科学省「図書館実践事例集」をまとめる (2014年04月18日)
文部科学省は、図書館が一層の機能強化に向けてアクションを起す際の参考として、全国各地の図書館が取り組んでいる特徴的な取り組みを「図書館実践事例集 ~人・まち・社会を育む情報拠点を目指して」としてまとめました。掲載されている事例は、都道府県から推薦のあった取組について、「連携」、「様々な利用者へのサービス」、「課題解決支援」、「まちづくり」、「建築・空間づくり」、「電子図書館」、「その他」の区分ごとに取りまとめられています。
「連携」部門については、34の事例が紹介されています。遊佐町立図書館(山形県)では「子供・親子・学校に読書の喜びを伝える図書館をめざして」、学校の読書活動推進の支援、夜の図書館(ブックナイトライブラリー)、親子で選ぶ1冊などの活動が行われています。学校の読書活動推進の支援では、学校職員に向けた図書館だよりの作成、授業者への図書選定協力、学校への来校等を行っています。読書活動が盛んな遊佐小学校との連携や、様々なイベントを企画・実施することで、児童の図書館利用率・貸出冊数が増加したそうです。
その他、J2リーグ所属のカターレ富山と連携し選手のおすすめ本紹介などを行う「地域プロサッカーチームとの連携」(富山県立図書館)、芸術を入り口として、読書、調理・お手伝い、共食と食育で3者が連携する「美術館・図書館・レストランが食育で連携」(愛知県高浜市立図書館)など、地元のプロスポーツ団体や地場産物を活用して連携する興味深い取り組みが様々ありました。
また、「電子図書館」部門では5つの事例が紹介されています。「電子書籍閲覧サービスで子供達に読書のキッカケを」を掲げた群馬県明和町立図書館は、町民による寄付金を財源に、町への進出が決まった大手印刷会社との連携により電子書籍閲覧サービスを導入。WiFiを活用し図書館限定で図書館に用意したタブレット端末や利用者が持ち込んだスマートフォン等でも自由な閲覧を可能にしました。
「デジタルライブラリーへの貴重書の登録・公開」を実施している静岡県立中央図書館では、江戸幕府旧蔵資料「葵文庫」や浮世絵等の活用促進をめざし、同館が所蔵する貴重書の画像をデジタルライブラリーで公開し、インターネットに接続できる環境があれば、場所を選ばず閲覧することができるようにしたそうです。
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投稿者 kksblog : 2014年04月18日 17:15