●日本の問題解決能力は向上している 2012年PISAの結果を公表 (2014年04月07日)
文部科学省では、OECD生徒の学習到達度調査(PISA)について、2012年問題解決能力調査の結果をとりまとめました。PISA(Programme for international Student Assessment)とは、国際的な学習到達度に関する調査で、15歳児を対象に読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの三分野について、3年ごとに実施されています。
2012年の結果について、日本の問題解決能力の平均得点は552点であり、参加したOECD加盟国28カ国中2位でした。また習熟度レベル別では、OECD非加盟国もあわせた全参加国・地域(44カ国・地域)のうち、レベル1以下の下位層の割合は2番目に少なく、レベル5以上の上位層の割合は3番目に多い、
詳しく見てみると、数学的リテラシー、読解力、科学的リテラシーの3分野全てにおいて、平均得点が比較できる調査回以降、最も高くなっています。習熟度レベル別では、2009年調査から引き続き、レベル1以下の下位層の割合が減少し、レベル5以上の上位層の割合が増加しています。
数学的リテラシーについては、2006年の調査で点数が下がりましたが、その後2009年、2012年と上がっている傾向にあります。生徒質問紙調査によると、「数学における興味・関心や楽しみ」、「数学における道具的動機付け」、「数学における自己効力感」の3つの指標について肯定的な回答が有為に増加しており、こうした意識・意欲の変化が数学的リテラシーの結果に影響を与えていると考えられます。
この他、インターネットの利用時間が31〜60分の層で平均点が高く、逆に利用しない、あるいは6時間以上利用する層では低い、幼稚園・保育所に1年以上長く通ったと回答した生徒の平均点は高い、など、得点・習熟度に関連するさまざまな分析がなされており、2012年における日本の問題解決能力や教育環境は概ね良好であることがうかがえます。単に点数を追う教育ではなく、考えて解決する能力を伸ばす教育を継続していってもらいたいですね。
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投稿者 kksblog : 2014年04月07日 17:42