●ブラジルの教育力向上に公文教室が注目されている 大人の学び直しにも人気 (2014年01月22日)
1955年に大阪府守口市で算数教室として誕生して以来、いまや日本全国に広がっている公文式。実は日本だけでなく、海外でも多くの公文式教室が開設され、多くの子どもたち、中には大人たちも通って学んでいます。
ブラジルにおける公文の歴史は、1977年、サンパウロにブラジル初の教室が開設されました。当初は日系人が中心でしたが、1980年には現地法人設立され、80年代後半から現地の子供たち向けの本格的な普及がスタートしました。そして2013年5月には学習者数が16万人を超えました。
ブラジル公文の特徴は、他国と比較して大人の学習者の割合が高いことです。ブラジル公文全体の英語学習者の3分の1以上、数学学習者の約1割を社会人が占めています。こうした状況の背景には、ブラジルの経済発展とそれに伴う所得格差の拡がりがあります。経済状況から進学できなかった若者が、働きながら学び、大学進学、より給与の高い企業への就職、といったケースも増えているようです。
子どもの教育制度や意識、関心にも変化が表れています。公立学校は従来の二部制・三部制から、基礎学力をしっかりつけるために全日制に変わる学校が増えています。また教育に関心を高める親が増えてきており、家計に負担をかけてでも「子どもの将来への投資」として公文式の会費を捻出している世帯もあるようです。また、学校の先生が学習の不調な生徒に公文式を勧めることもあるなど、ブラジルの社会全体が子どもたちの教育に熱心に考え始めています。
ブラジル公文では、近年、教室での指導力を高める働きかけに力を入れています。研修などを通じて、教室をサポートする社員の力量を高め、教室指導者には直接の学びの機会を数多く提供しています。教室の数を増やす異常に、今ある教室の質を着実に高めていくことが、学習者数の増加につながっています。
ブラジルは今、経済発展の中にあります。未来へ向けて、やりたいことを実現させたい、満足のいく仕事に就かせたい、と考える親が増えています。もっと成長したい、と社会全体が希望をもっている、そんなイメージが見えてきそうですね。
« ネイティブと自分の発音を聞き比べられる電子辞書“EX-word”が新発売されます! | トップページへ 「竜巻に対する学校の安全のために」ハード面とソフト面で対策を~文部科学省 »
最新記事一覧
- 学研教育出版、11月20日(木)に大阪で学力向上セミナーを開催(2014年11月07日)
- 「Yahoo!あんしんねっと」が、すべてのAndoroidスマートデバイス向けに提供開始
- 動画対応アクセスポイントを開発、15年春から発売開始(2014年11月06日)
- 小学校の外国語活動、高学年の実施時間数は増加、課題は教員の指導力(2014年11月05日)
- 各地域での取組を紹介「インターネットリテラシー・マナー等向上事例集」公表
- 名古屋文化の祭典「やっとかめ文化祭~芸どころ・旅どころ・なごや~」11月24日まで開催中(2014年11月04日)
- 子どもの「貧困ギャップ」は08年から12年にかけて増加~ユニセフ報告書
- 採点の負担解消「手書き採点リンク」Ver.5.0無償アップグレード開始
- 『公立学校施設における津波対策状況調査』を実施~文部科学省
- 「第2回 科学の甲子園ジュニア全国大会」の出場チームが決定しました(2014年10月31日)
- 国内にて過去最大規模のユネスコ会議を開催~文部科学省
- 誰でも使える!スキャナ付き3Dプリンタ複合機「ダヴィンチ 1.0AiO」
- 教職員アンケートに見る学校別「動画教材の利活用実態」~ 8割が『動画教材を教育活用したい!』~導入ネックは「作成時間・コスト」で11%増
- 日本の大学の国際的な競争力向上のために 大学関係者を対象としたセミナー(2014年10月30日)
- 全国の事例を集めた「インターネットリテラシー・マナー等向上事例集」(2014年10月29日)
投稿者 kksblog : 2014年01月22日 08:39