●学校の理科の授業 教師と児童生徒の意識の食い違い是正に向けて (2013年12月03日)
国立教育政策研究所は、平成24年度全国学力・学習状況調査において、小学校・中学校ともに理科分野に課題が見られること、この調査の結果を踏まえた詳細分析と、観察・実験の技能の習得状況に関する調査分析を行い、報告書をとりまとめて発表しました。課題とは、観察・実験の結果などを整理・分析したうえで、解釈・考察・説明することにあり、学習指導の改善や充実が求められているということです。
分析内容と解析結果のポイントは以下の通りです。
1. 平成24年度全国学力・学習状況調査の結果をふまえた詳細分析
教師や児童生徒の理科に関する意識の相違点や、意識と学力の関係について分析した結果、学校の意識の高さよりも、児童生徒の意識の高さが、平均正答率の高さへの影響が大きい
⇒ 児童生徒の視点をより意識した学習指導が重要である。
2. 観察・実験の技能の習得状況に関する調査分析
教育課程研究指定校の協力により調査解析
小学では、学習した学年より後の方が捜査に課題、中学では一人一人の技能が不十分
⇒ 観察・実験器具を繰り返し操作する機会を設けたり、観察・実験を個別に行うような場面を設定し指導改善を図ることが大切である。
小学校での学力状況調査結果に見られる特徴的な傾向は、理科の取り組みに対する教師と児童の意識には差があり、学校側が肯定的とする75%に対し、それを受けた児童が肯定的とするのは62%と回答がありました。しかし問題の正答率を見てみると、学校側の取り組む姿勢以外に、児童の肯定的な意識を持つ児童は問題正答率が高く、個々の意識の問題は大きいということも判明しました。
中学校では教師側の指導の狙いが、生徒側に十分には観察や実験の分析が深まっていないという場合があるということです。指導者側では89%の肯定的な意識に対して、生徒側では肯定的な意識は57%であり、30ポイント以上の差があります。これらの結果をふまえ、児童生徒の視点をより意識した指導が求められるということです。
理科の授業は、苦手意識を持ってしまう子どもが多いと思います。苦手意識を感じさせないような楽しい授業が展開できたらいいですね。
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投稿者 kksblog : 2013年12月03日 21:49