●高度な物体認識を可能にする、新たな脳の構造を解明~理化学研究所 (2013年10月30日)
理化学研究所は、高次視覚野では、物体のさまざまな図形特徴を処理する小さな細胞の塊が集まって、物体をカテゴリー別に処理する大きな領域を作っていることを発見しました。
私たちは似た物体の違いを見分けることができる一方で、また、わずかな違いに囚われず同一のカテゴリーに属すると認識することもできます。例えば、車をその形や色などの違いから特徴を区別しつつ、車というカテゴリーの乗り物と認識します。同研究チームは、今回、この臨機応変に物体を認識するメカニズムはどのような脳の構造を基盤としているのか、その解明に挑みました。
実験では、マカクザルにさまざまな物体の画像を見せ、それぞれの画像を見たときの高次視覚野の神経細胞の反応を計測。その結果、図形特徴を処理するコラムと呼ばれる構造が集合し、カテゴリーを処理する領域を構成していることが分かりました。
そして、同研究チームは、この研究で発見した脳の構造を、別々の色を持つ小さなピースから構成され全体として1つの絵になっているモザイク画になぞらえ、「モザイク画構造」と名付けました。
今回得られた成果は、医療・介護・福祉などで期待されている、視覚的に認識した物体を脳の活動を読み取って推測する技術「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」の開発において、読み取る情報によって(例えば、車か乗り物か)どのような空間分解能を持つデバイスが必要なのか、重要な示唆を与えるものとされています。
人間の体にはまだまだ多くの謎が残されています。一つ一つ解明されていくごとに、また子どもたちの興味の幅も広がっていきそうですね。
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投稿者 kksblog : 2013年10月30日 18:12